自分に還って行く真夜中の旅。静かで説明もほぼないとても内省的な作品だったけど、夜が深まるほどに雑音が遮断されて、主人公の隣で自分自身と向き合えるような時間だった。今年はカウリスマキ監督に始まり、ワンコ映画が豊富な気がする。本作にもキーパーソンならぬキードッグが登場する。映っている時間は多くないけどとても印象に残るワンダーな演出だったので、1年後には完全にワンコが主役の映画として上書きされてしまいそう。犬種はブリアードかな？(自信なし)モシャモシャしててデカくて、思慮深い妖精みたいで可愛いかった。また会いたいな。
『Here』と共通の、明かりが灯って行くようなエンドクレジットが素晴らしかった。まだエンドロールにこんなデザインの可能性が残されていたなんて！とびっくりしたし、あれだけでも監督の美意識がどれほど研ぎ澄まされているのかがわかると思う。
