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モブ子の恋
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上映館
 - 122館
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モブ子の恋の作品紹介

モブ子の恋のあらすじ

モブ(mob)とは、群衆、脇役、背景と同化しているキャラクターのことである。 田中信子(桜田ひより)は、その定義に自分を重ね合わせ、常に誰か別の主人公たちが輝く世界を遠くから眺めて生きてきた。 そんな彼女の視線の先に、スーパーで働く入江博基(木戸大聖)が現れる。 誰も気づかぬ足元の小さな花を、力いっぱいカートを操って避ける入江の姿。 その自然なやさしさに触れた信子は、次第に入江に惹かれはじめる。 その出会いをきっかけに、「人とちゃんと関わりたい」――自らを縛っていた殻を破ろうともがき始めた信子。 しかし、現実は甘くない。就職活動の面接では「あなたのことを話して」という問いに言葉が詰まり、厳しい現実を突きつけられる。 そんな彼女の背中を静かに押してくれるのは、お節介なほど明るい後輩の安部ちゃんや、厳しくも温かい先輩の篠崎さんといった仲間たち。 一方の入江もまた、彼女が隅っこで魅せる静かなやさしさに気づき、その存在をまっすぐに見つめていた。 お祭りの灯りや、二人で運ぶ荷物の重みといったささやかな日常の積み重ねが、やがて二人に前を向く強さを与えはじめる。 誰かに見つけてもらうのを待つだけではない、新しい人生のあり方を見つけた二人に待つものとは…?

モブ子の恋の監督

風間太樹

原題
公式サイト
https://mobukoi-movie.jp/
製作年
2026年
製作国・地域
日本
上映時間
122分
ジャンル
恋愛
配給会社
イオンエンターテイメント、東京テアトル

『モブ子の恋』に投稿された感想・評価

背骨
3.8
焦ったい… でもそこがいい。ただの恋愛映画ではない。自分に自信が持てない女の子がこの世界をどう生きていこうか一歩踏み出していく物語

彼女の葛藤を表現するファンタジックな演出もよかったし、美少女なのにモブにしか見えない桜田ひよりはやっぱり凄い。自分に自信が持てないでいる誰かに届くといいな
ぶみ
4.0
脇役だって、恋をする。

田村茜による同名漫画を、風間太樹監督、桜田ひより、木戸大聖主演により映像化したドラマ。
自身をモブと捉えている主人公の恋愛模様を描く。
原作は未読。
主人公となる大学生の田中信子を桜田、アルバイト先で出会う入江博基を木戸、バイト先の後輩の安部陽菜を早瀬憩、先輩の篠崎幸を唐田えりか、入江の友人でバイト仲間の金子優也を草川拓弥、バイト先の店長を古舘寛治が演じているほか、荒木飛羽、蒼戸虹子、占部房子、吉田ウーロン太等が登場。
物語は、スーパーの敷地に生える草を眺める信子の側をショッピングカートを押してくる入江の姿でスタートするので、草=モブキャラの例えであろうことが想像できることに。
次には、皆がランチをとる横で、スーパーのアルバイトの面接を受ける信子が映し出された後、バスの中で、「モブ」をスマホで検索、「モブ=群衆、脇役、背景と同化しているキャラクターのこと」と示されるので、信子自身がモブであることを気にしていることが手に取るようにわかるオープニングとなっている。
そんな信子が、初めて店頭のレジに立つ場面は、オドオドしていて緊張感が伝わってくるものであり、思わず、応援したくなった次第。
以降、一年後に時は移り、先輩として後輩に教える役にもなった信子が、同じスーパーで働く入江に惹かれるようになる様を中心として展開、時折、仲間の中に入りたくても入れず別世界のように思っていたり、近寄りたくても話しかけられない信子の心情を表すかのように、ピンポイントでスポットが当たったり、沼の中でなかなか動けなくなったりする演出が入っていたのは、ファンタジー感があったものの、確かにそう見える瞬間があるよな、と激しく同意できるもの。
そんな、常に自信なさそうな信子と、言葉数は少ないものの優しさが滲み出る入江を桜田と木戸が好演、入江に思いを寄せる信子にいち早く気づき、空気を読み、二人の中を取り持とうとする明るいキャラクターの安部を、主演二人に負けず劣らずの存在感で早瀬が演じていたのは印象的だったところ。
また、この手の作品では、作中に登場する商品名や店名、アプリ等々が架空のものとなっていることが多いのだが、本作品では、ポンスケやばかうけ、丸亀製麺やガスト、なっちゃんにLINEと、親しみやすい実在のものばかりであったのが、絶妙なリアリティを感じさせてくれている。
クルマ好きの視点からすると、やきとり屋のキッチンカーとして使われていたのが、今でこそスズキ・キャリイのOEMモデルとなってしまった三菱・ミニキャブトラックの90年代に登場したオリジナルモデルであったのは見逃せないポイント。
実は、鑑賞前は、周りが信子のことをモブ子だと揶揄するようなシーンがあることを想像していたのだが、モブ子と感じているのは本人だけだったというのが、本作品の優しさを象徴するものであり、以前観た上村奈帆監督『ザッケン!』で、雑草なんて名前の草はないとしていたように、自身に関わらない人々はモブキャラに見えるかもしれないものの、自分でモブと感じる必要はないことを、信子が前を向く様子で、そっと教えてくれるので、恋愛ものとしてではなく主人公の成長譚として多くの若者にオススメしたい内容であったとともに、季節の移り変わりを、説明することなく、スーパーの飾り付けで示していたさりげなさが心地良かったのに加え、作中に登場する映画『サラ、風が吹くとき』が面白そうだった良作。

じゃあ、クーポンタイム!
大学受験に失敗し、上京はしたものの浪人生になった私は、
イトーヨーカドーで6時間ほどバイトし、残りの時間は独学で勉強する事になった。
_φ(・_・
ヨーカドーは家電、衣類、食品という大きく分けて3つの部門があり、加えて4つ目のレジ部門があった。
とりわけ一番デカい食品部門は、さらに3つ精肉、青果、鮮魚に分かれており、
大学生のバイトが沢山投入され働いていた。

私はというと、それら主流のバイト部門ではなく「システム室」という副店長直属の部署に配属され、
主な仕事は、毎時間ごとの売上を出力し、ファイルするお仕事。
各部門の責任者社員が、1時間ごとに前年対比の数字を見に来て、
あーでもないこーでもないと、その日の売り場の動きを考えるのだ。

他にも、夕方になると食品部門から売価変更依頼がシステム室に頻繁にやってくる。
売れ残りの値引き商品があるでしょう?
アレを打ち込むのが、私の仕事だったのだ。
つまり諸君らのお財布事情の行方を、当時19歳の私が操作し掌握する立場にあったのだ(笑)
(ΦωΦ)フフフ…

他にも珍しい仕事としては、当時大流行し社会現象にもなった、
「たまごっち」の整理券を、必死に作った事もある(笑)
整理券の番号を毎週、カシャンカシャンと紙に打ち込むお仕事。最大で3000番ぐらいまで作ったかなあ。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工

仕事自体は楽しかったが、レジ部門の「行き遅れ」30代お局様ババアが、
システム室に暇潰しにやってきては、未成年だった私と同僚のK君をイジメに来ていたし、嫌なこともあった。
(-_-;)

とりわけ辛かったのは、仕事終わりの夜22時だ。
(゚Д゚)ハァ?
帰宅準備の着替えを終え、従業員出入口から外に出ると、
路上には何十人もの食品部門の大学生バイトが、グループを作り待ち合わせしている。
仕事終わりに飲み会に繰り出す為の、待ち合わせをしているのだ。
((o(´∀`)o))((o(´∀`)o))ワクワク

私には同じ年代の同僚が、K君しかいない。しかもK君は家が遠い為、すぐ電車に乗らないといけない事情があった。
(-_-;)
楽しそうに談笑している食品部門の大学生グループの輪が、大学生になれなかった私には羨ましかった。
ただただ、羨望の眼差しで眺める事しかできなかった。
|д゚)イイナー...

その様子は、今作映画の主人公モブ子が、大学キャンパスの教室内で、
仲良しグループが談笑する様子をポツンと眺めている姿と同じだったし、
モブ子がバイト終わりに、スーパーのバイト仲間の輪に、入れない様子と同じだった。
(/ω・\)チラッ

家に帰ったら、明け方まで行う受験勉強が待っている。
経済的に予備校本科生にもなれなかった私は、上京した事もあり、周りに勉強仲間もいない。
この映画のモブ子を見ていたら、当時のそんな辛く孤独な1年間を、
まざまざと思い出してしまったのである。
またしてもトラウマ封印のお札剥がしをされて、涙を流すソビエト氏なのだった。
(´;ω;`)ウッ…

この映画は、自分がモブキャラだと思っている女子大生の物語。
(-_-;)
大学生の田中信子(モブ子)は、自分の人生が主役ではなく、脇役の「モブ」だと自覚しながら生きていた。
キャンパスに通っても、彼女は楽しそうに雑談する周囲の集団を、
いつも傍らから羨ましそうに見つめていた。
|д゚)チラッ

そんな彼女がバイト先のスーパーで出会ったのは、自分と同じように、
どこか不器用な大学生の入江だった。
誰にも気づかれないような信子の小さな心配りや優しさに、入江だけは気づき、そして惹かれていく。
モブキャラ同士の、もどかしいほどに発展しない恋が、静かに動き出し始め、、、というお話。

いやぁ〜、泣けた(笑)
。゚(゚´Д`゚)゚。

なんかねぇ、モブ子を見てたら学生の頃の自分を見てるような心持ちになり、だいぶ感情移入して、疲れた。
私にも、かつてはそういう、コミュ障全開な時期があったんだなぁ〜♪(笑)
☆(ゝω・)vキャピ

​今作は「自分が主役になれないモブキャラだ」と自覚した上での葛藤を抱える、
全ての人に寄り添う、優しく切ない物語。

自己肯定感が異様に低く、自分の殻を破れない信子は、心のうちを話す事が苦手。
自分の弱さや、何者でもない己を直視できないような人間。
中身が空っぽな事を他人に晒す事に、怖さすら感じているのかもしれない。
だから、友人に弱音や愚痴すら吐けないでいる。悪い意味で他者に頼れない。
全てを一人で抱え込み、苦しんでいる。

分かるわぁ〜(笑)
。・゚・(ノД`)・゚・。

私も、小中学生の頃の通信簿をみると、
「常に思慮深い」
「殻を破れない」
「本音を見せない」
という文言が必ず書いてあるような子供だった。
(-ω☆)キラリ

今となっては、短絡的に悪口レビューを書き、
殻を破るどころか暴走して歯止めが効かなくなり、
嫉妬まみれの呪いがかった本音ばかり書き散らす、汚れた大人になってしまった、、、(笑)
(ノД`)シクシク

​多くの人が、人生のどこかで「自分は1軍の人間ではない」と感じた事があるはず。
信子が楽しそうな集団を遠巻きに見つめる姿には、痛いほどの共感を覚える。
冒頭の私のエピソードが、まさにそれだ。

しかし今作は、それをただの悲劇としては描かない。​モブにはモブの良さがある。
(-ω☆)キラリ
光との対比で、影には影の良さがある。太陽と対比で、月には月の良さがある。
そういう部分を肯定的に描いた映画だった。
​自己肯定感が低く、周囲の目も気になり、臆病でなかなか殻を破れない信子だが、
だからこそ、周囲が気づかない小さな変化に目が向き、
相手を尊重し、思いやれる素晴らしい心配りができる。

太陽のように眩しく輝く主役だけが正義ではない。
夜道を静かに照らす月のような、陰の優しさに救われる人が確かにいることを、映画は丁寧に肯定してくれる。
バイト先のスーパーの店長や、パート仲間たちが、信子を温かい眼差しで見守っているのも、
彼女のそんな「隠れた美徳」を知っているからこそだろう。
ヽ( *•ω• )人( •ω•* )ノミテルヨー

​信子と入江の、もどかしいほどに発展しない恋愛模様は、
見ていて焦れったくもあるが、やはり愛おしさに溢れていた。
特に印象的なのが、誘ってくれた食事の感謝のLINEを、
信子は入江に今日中に返したいのに、文章を悩みすぎて翌日になり、
結局2週間後に直接言うという、グダグタエピソード(笑)
(ノ∀`)アチャー

このもどかしく極端なコミュ障ぶりは、単なるギャグではなく、
「相手を傷つけたくない、変に思われたくない」という優しさと臆病さの裏返しであり、
彼女の不器用な心の機微がリアルに表現されていた。
( ;∀;)

W主演だった​二人の演技アプローチの対比も見事だった。
入江役の​城戸大聖は、自身の持つナチュラルな空気感をそのまま活かし、
素と大きく変わらない等身大のキャラクターとして作品に溶け込んでいた。
ストレートに感情を出すキャラではないので、難しい役柄だとは思うが、
難なくこなしていたように見えるのは、元々のパーソナルな部分に、
そういう要素が備わっているからではないかと類推する。

一方、​信子役の桜田ひよりは、圧巻の演技力に感じた。
本来の彼女は、華やかな美貌を持ち、
バラエティなどでは少しイマドキな「1軍女子」の喋り方をするタイプ。
どちらかというと、素のキャラクターならば、映画「少年の君」でたとえるならば、
いじめられっ子の主人公よりも、いじめっ子側の美少女役の方が、演じやすいのではないかとすら思う。
ここだけの話、素の喋り方は頭が悪そうに見えるくらいだ(笑)
シ━━━ッd(ºεº;)

しかし今作では、その素の雰囲気を完全に封印していた。
自信のなさが滲み出る視線の泳ぎ方、縮こまった猫背、おどおどしたぎこちない小声のセリフなど、
完全に「モブ子」になりきっており、彼女の役者としての底力に圧倒された。
(゚A゚;)ゴクリ

それは、舞台挨拶などの彼女のトークする様子を見てると、役柄とのギャップが一目瞭然だろう。
桜田ひよりは、顔が可愛いだけの女優ではない。明らかに憑依型の、未来の大女優の姿だ。
( ー`дー´)キリッ

映像の表現の中に「水」を使った表現があったのも、今作の特徴の1つだ。
信子が前に進もうとすると、足元に水が溜まり、不安の海へ引きずり込まれそうになる描写は、
彼女が抱える心理的障壁としての生きづらさみたいなものを、映像的に具現化している。
​しかし、それは克服すべき対象ではない。今作はそんな彼女の消極性を「直すべき欠点」としては描こうとしていない。
彼女がおどおどしてしまうのは、「他者をがっかりさせたくない」という並外れた誠実さと、
丁寧すぎるほどの思慮深さがあるからだ。
その不器用な優しさそのものを、映画は静かに肯定していた。
( ゚Д゚)y─┛~~

また、今作の恋愛パートは、ドラマチックな一目惚れや劇的な事件からは始まらない。
信子が入江に惹かれたきっかけは、たとえば、
仕事中に重い荷物を運ぶのを咄嗟に手伝ってくれたり、
彼が歩く途中で足元の小さな花を力いっぱい避けたという、他愛もない日常の一幕だ。
逆に入江が信子に惹かれたきっかけは、
スーパーで客の幼児がお目当てのコロッケを見つけられず、親身になって一緒に探してあげたり、
児童が四つ葉のクローバーを店内で失くし、泣きじゃくるという解決不可能そうな難題に対し、
落とし物として信子が記録していたという、心配りの極致のエピソードだったりと、
やはり日常の一幕なのだ。

​信子や入江は、誰も気に留めない小さな出来事やモノに視線を注ぐという、
静かな優しさだったり周囲への細やかな気配りを、互いにリスペクトしている似たもの同士。

​二人を通じて思うのは、誰も見ようとしない小さな輝きを、
お互いに見つけ合うことこそが、二人にとっての恋の本質だという事。
素敵な似たもの同士なのだ。

​映画の後半、物語はただの優しい者同士の共感から、
現実社会との摩擦へと踏み込んでいく展開になる。
就職活動の面接で「貴方のことを話して」と問われ、言葉に詰まってしまう信子の姿は、
多くの若者が直面するリアルな壁だろう。これは、時代や世代はあまり関係ない。
私が就活生だった頃も、これがなかなかできず大変な思いをした。

ホラばかり言うオジサンになった今なら、面接もラクショーなんだけどなぁ(笑)
(ΦωΦ)フフフ…

終盤、「誰かに見つけてもらうのを待つだけの人生」からの脱却へと、ストーリーがシフトする。
信子は、入江ともっと関わりたい、世界とちゃんと繋がりたいと、もがき始める。
(;´Д`)

劇中で象徴的に使われる「四つ葉のクローバー」のモチーフが、それを物語っていた。
​信子は初デートの前、三つ葉だったクローバーのハンカチ刺繍に、
自らの手でもう一枚の葉を付け足して「四つ葉」へと縫い直す。
​これは、幸福=四つ葉を偶然降ってくる奇跡として待つのではなく、
「自分の手で手繰り寄せ、変えていく」という、モブを卒業するためのささやかな、しかし決定的意志の表れだ。
​( ー`дー´)キリッ

​作品全体を振り返ってみると、どれほど世界の片隅にいる人間であっても、
自分の人生という物語においてだけは、絶対に替えのきかない主人公である、という事を思わずにはいられない。
物語のエピソードには、​派手な告白シーンやドラマチックな大逆転は、無い。

しかし、お祭りの灯りや、二人で運ぶ荷物の重みといった、
「ささやかな日常の積み重ね」が、前を向く強さを与えていく。
映画を観終わったあとは、
「もっと自分のことを好きになっていいのかもしれない」
( ´,_ゝ`)ナンテ、ナ
と思わせてくれる、自己肯定感の揺らぐ現代人に向けた、最高に優しい応援歌的作品だった。

追記。主題歌が最高に良い。

良かった演者
桜田ひより
城戸大聖
早瀬憩
唐田えりか
草川拓弥
荒木飛羽
古舘寛治

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