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白い小船のnekokatzのレビュー・感想・評価

白い小船(2023年製作の映画)
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最近の映画記録、TIFFの5日目にみた「白い小船」のこと。ユース部門TIFFティーンズの一本で、中国映画。
出来はそこそこ、やや物足りない。

舞台は東北部のハルピン。
主人公リウ・シェンは15歳の少女、母は離婚したシングルマザーの女医である。
シェンはかなり内気。
母は昇進を目指して、アフリカの海外派遣に1年間行くことになる。
シェンは別れた父に預けられることに。父はハルピン市街で写真館を経営している。

父の写真館で働く中年女性の娘、ミンメイとの出会い。18歳の彼女は、金髪で華やか。CAを目指す専門学校に通っている。
同じく母子家庭のミンメイは家を飛び出して、写真館で寝泊まりするようになり…という導入。

父親の他人への態度に羞恥を感じたり、不満たらたらでも言葉にできないシェン。年上のミンメイとの関係は、クィアとシスターフッドの中間くらい。
ちょっと「はちどり」っぽい。

観ていると、ミンメイはハルピンに多い朝鮮族なのだと段々分かってくる。
食事シーンでは、黒竜江省のロシア料理や朝鮮料理がけっこう出てきてアクセントになっている。

10代の少女の屈託、モヤモヤした日常などは伝わるのだが、「はちどり」と比べるとぼんやりした映画かな。
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