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怪物の木こりのskのネタバレレビュー・内容・結末

怪物の木こり(2023年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

サイコパスをめぐるお話。

広告で
サイコパス!こんなサイコパスもいる!サイコパス!!!
と言っていたので期待して見ましたが…

あー……こんなもんか。
くらいのサイコパス具合なので、ガチガチのサイコパス期待してる人には物足りないと思います。
わたしは物足りなかったです。

脳にチップを埋め、麻痺の人の治療をするのが元々の趣旨だったようですが、精神に害がある(所謂サイコパス)人へ本人の了解なくチップをいれられるようになったため、現代のロボトミー手術だと非難され、倫理に反するとして国際的に禁止になった世の中
誘拐した子どもたちに強制的にチップを埋め込み、後天的な、人工サイコパスとなった子どもたちが成長してからがメインのお話です。

主役の二宮彰はエリート弁護士で、躊躇なく人を殺すサイコパスなんですが、
最初からなんか物足りなかったんですよね。
なんか作り物っぽいなー。と。
サイコパスというからには、無感動、生活の一部のように淡々とこなす、もしくは命を奪うことに喜びを見出してほしかった。
その点天然物のサイコパスの染谷将太演じる杉谷医師が出るたびに、これがサイコパスだよ。と頷きがでます。
無感動、無機質、でも自分の同類と思っている二宮にはある種の執着がある。
終始目が笑ってなくて、声にも感情がない。
ラストのおねこさまを掴んだ瞬間に、あーやっぱり真性のサイコパスには人工物は敵わんなぁってなってしまった。

最後までサイコパスであればまだ評価は変わったけれど、最後に人間を取り戻してしまったのがもうむり。
原作未読、調べずに鑑賞したので原作がどういう結末になったのかはわかりませんが、できたら二宮のラストはぼかしたほうが絶対によかったと思う。
あくまでサイコパスのままでおわってほしかったし、人間味出さないでほしかった。
サイコパスなんて利己主義で他人なんて虫とかと同じ扱いでないと…。
(偏見に満ちているとは自分でも思います)

広告では登場人物全員サイコパスと有りましたが、個人的にサイコパスなのは東間翠と杉谷九郎だけでしたね。
もうひとつ、吉岡里帆演じる映美がもっともっと悲劇のヒロインぶってくれたらよかったと思いました。
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