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突入せよ!「あさま山荘」事件のabeeのレビュー・感想・評価

3.4
もうすぐ平成が終わりますね。

私ギリ昭和生まれでして、次の元号で生まれる子達から見た私は、私から見た明治生まれの人と同じなのです。
明治生まれなんて…歴史の教科書と「るろうに剣心」でしか知らない…
自分がおばあちゃんになってしまったような気分です…

脱線しましたが、平成の終わりが近づくにつれて平成を色んな角度から振り返る番組なんかも増えてきて。
逆に昭和の大事件なんかは少しずつ歴史の教科書の中の出来事になってきて、テレビで取り上げられることが少なくなってきました。

この「あさま山荘事件」も私が幼いころはテレビで何度かやっているのを見たことがあります。
鉄球のイメージしかありませんでしたがね。

長野県にある「あさま山荘」に連合赤軍の若者が山荘のオーナー夫人を人質に立てこもった事件。

この作品、面白いのが犯人である連合赤軍の視点を一切排除しているのです。なので事件が起こった経緯なども殆ど語られず、いきなりストーリーが始まります。

それに、警察側の動きが何やら事務的なのがなんだかリアルで。
「絶対に人質を生きて救出するぞ」という思いはあるものの、それは警察の面子にかけて、という部分が大きかったり、日本の歴史上最も大きな救出作戦にも関わらず自分の保身に必死な人間がいたり、救出よりトイレだったり、上手くいかないことの方が多くて凄くリアルでした。

ということで、犯人側の目線からもこの事件を観てみたいですね。
個人的には物足りなさもあり、演技はどなたも凄かったです。
そんなに登場シーンは多くないですが、松尾スズキさんの演技が印象的でした。
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