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映画 えんとつ町のプペルのabeeのレビュー・感想・評価

映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)
4.4
【夢を持てば笑われて 声を上げれば叩かれる 見上げることができない町で
ボクはどうだ?】

「スパイダーマン:ノーウェイ・ホーム」が観たいがためだけにアマプラを再開しました。
Disney+でトムホのスパイダーマン2作が観れるようになったので、「ノーウェイ・ホーム」もすぐに観れるようになると踏んでたのですが、やはりその辺はまだまだデリケートな問題なようで、、

しかし、ずっと観たいと思っていた本作も見放題の中にあったので嬉しい😆


私、西野大好きなんですよね。そして弟は西野が大嫌いなのですが、、
なんか良く分からないですが、自分の考えをぶれずに持ってるとこに凄く憧れます。
だから敵も作り易いのだろうと思うのですが、、とにかく私は大好きです。顔も好き。

さて、今作は制作過程から非常に面白い作品ですね。
「絵本の映像化作品」だと思っていたのですが、映画を作るために内容を少し簡略化して絵本を作ったのだとか。

だからでしょうか。絵本原作の映画としては珍しくストーリーの作り込みが非常に大人向けな感じでした。
それに、良い意味で捻くれた部分を持っていました。
この捻くれた部分が、元々西野に良い印象を持たない方たちからはそれだけで反感を買いそうな感じがしました。

私は「この人はやっぱり面白いものの考え方をするなぁ」と思いました。
おおまかなストーリーは万人受けするものですが、その随所に見える思想がちょっと捻くれててすごく魅力的でした。

全体的に持っている雰囲気がとても素敵で主題歌を含めてとても綺麗に纏まっています。
一つ難点を言えば挿入歌が邪魔だと思った部分は多かったです。
良かったのはHYDEの「Halloween party」と主題歌の「えんとつ町のプペル」。他は正直なところ世界観をしっかり表現したインストでまとめて欲しかったという感想です。
歌詞があると挿入歌の場合は邪魔に感じることが多いです。
主題歌の「えんとつ町のプペル」は素晴らしいですよね。曲も歌詞も映画の世界観を見事に表現していて作品の一部として非常にクオリティが高かったです。

それに地味に良いな、と思ったのは制作と配給を吉本興行が担ってるということ。
彼なら吉本の枠の中じゃなくてもこの作品を作ることができたんじゃないかと思うんですが、それを敢えて所属する会社を通してやったということに非常に好感が持てます。
また、この仕事を会社の枠の中でやらせてあげた吉本興行にも好感が持てます。
なんだかんだ言って、そういう関係性がとても素敵だと思います。

それに、エンドロール観てると分かるんですが、「俺が、俺が!」ってしてないんですよね、意外と。
各部門のスペシャリストに作品作りはちゃんと任せていて、方向性がブレないようにする、舵を握ってはいてもあくまで「サポート役」であることがこの作品が素敵なものになっている一番の理由かと思いました。

ということで、西野亮廣という人物の頭の中が少し分かるような映画じゃないかと思います。
捻くれてるけど、とても素敵。
これはきっと、長く愛されるアニメ作品として残るのじゃないかと思います。
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