銀色のファクシミリ

変な家の銀色のファクシミリのレビュー・感想・評価

変な家(2024年製作の映画)
2.4
『#変な家』(2024/日)
劇場にて。原作既読。1本の映画にまとめるため原作をいじったら、変な脚本の変な映画になってしまった感じ。間取り図を注意深く見ると、なんか変な場所がある...と好奇心を猛烈に刺激する出だしが、作品のピークになってしまったのがとにかく残念。

感想。「この間取り、なんか変」という疑問から間取りの意図を考えて、辿りつくのは気味悪さ。さらに当然の連想で「この家を建てた人、住んでいた人は?」と浮かぶ次なる疑問。この作品の一番オイシイ部分を、序盤であっさり気味に解決して流したのにはちょっと驚きでした。

物語が大きく転換する後半。原作が改変されて、設定も展開もあっさり気味でチープになってしまった。しかも新たなる間取りの秘密は最初の家よりスケールダウン。むしろここあたりが原作から改変してほしいところだったのに。

もう少し書けば「あの人、なんであんなに首をかしげて気持ち悪い顔をしていたの?」とか、物理的な危険があった後なのにチャイムが鳴ったらチェーンもかけずにドアを開けてしまう主人公の不用心さは不自然とか、変な演出が目立つ映画でもありました。あの変な間取りの実写映像と佐藤二朗さん演じる変な建築家は良かった。感想オシマイ。