わさび

ジョー・ブラックをよろしくのわさびのレビュー・感想・評価

3.6
大企業の社長令嬢・スーザンは、ある時コーヒーショップで感じの良い青年と出会う。会話が弾み、お互いに好意を持つ二人。だが、店を出て別れた直後、青年は無惨にも車に轢かれてしまう。
その後、スーザンの父親であるビルの許に、件の青年の姿をした男が現れる。実は彼は、青年の肉体を乗っ取った死神だったのだ。彼はビルを連れ去りに来たと言い、期日までの間、二人は共に過ごす事に。事情を全く知らないスーザンは、そのまま彼に惹かれてゆくが……。

難点の多い作品だった。
プロットは割合良いし、基本的にはキャストも良い。けれども、
①間延びしたシーンが多く、物語が冗長に感じられた。3時間の尺は長すぎるのでは。
②ジョーの死神としての能力や性質がさっぱり不明な為、観ていて戸惑う。彼には何が出来、何が出来ず、何が目的で、どうしたいのか。それをもっと克明に描くべきだったと思う。
③ジョーを演じたブラッド・ピット、演技は下手ではなかったが、然し演じ方(役柄に対する彼の解釈)に問題があったように感じる。死神としての個性を出せていない。少なくとも後半からは、人間界で生活する中で変化してゆく姿を、もっとはっきりと見せた方が良かったのではないかと。

なお、後年のドラマ『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』で全米の奥様達とわたしを虜にした、ジェイク・ウェバーが出てきてくれたのは嬉しかった。
わさび

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