HK

DOGMAN ドッグマンのHKのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
3.5
リュック・ベッソン監督の新作でケイレブ・ランドリー・ジョーンズ主演という前情報だけで鑑賞。以前同じタイトルの別の映画を観た気もしますが・・・
犬たちと生活し、犬たちを自由に操る女装男ドッグマンとはいったい何者か。
本作ではその主人公の生き様と“犬つかい”となった経緯が描かれます。

しかし、チラシのコピー“規格外のダークヒーロー爆誕”はミスリードも甚だしい。
これじゃあまるでマーベルかDCのヒーロー物。
いや、そういうヒーロー物にもできたかもしれませんが、そうしなかったわけですから、見当違いの期待から観てガッカリした人が多かったならこのコピーは重罪です。

このコイン・ランドリーみたいな名の俳優、他の映画での私のこれまでのイメージは常に目の周りが黒いヤク中、マコーレー・カルキンをより病的にしたようなアブナイ若僧。
しかし、本作でもまだ33歳という若さながら、今回は一皮むけたと言うか堂々主演で見違えるほどの存在感と貫禄、そしてイイヤツ。
たまにIKKOに見えましたが。

主人公は脊髄損傷のため両足には補装具、車椅子で移動、クライマックスも華麗なるアクションとはほど遠いですが、それを補う活躍をするのがワンちゃんたち。
さまざまな種類のワンコたちが銃弾をくぐりぬけ主人公を守り、敵を倒します。

DOG(犬)は逆さに読めばGOD(神)。
本作を観て思い出したのは犬の反乱を描いた『ホワイト・ゴッド』、犬を銀行強盗に使う『ドーベルマン・ギャング』、犬じゃありませんがネズミの群れを操って復讐する青年を描いた『ウイラード』など。

知ってる出演者はケイレブの他にはいないなと思ったら、クレジットにマリサ・ベレンソン(『キャバレー』『バリー・リンドン』)の名を発見。
しかしもはや判別は不可能。ジュエリーを盗まれたあの富豪の老女あたりでしょうか。

ベッソンは次回作『Dracula - A Love Tale』でもケイレブと組んでいるようで、ケイレブはドラキュラ伯爵役。
不健康なイメージはピッタリかもしれませんが若すぎる気も。
共演はクリストフ・ヴァルツだそうですが、役はヴァン・ヘルシングあたりでしょうか。
HK

HK