このレビューはネタバレを含みます
X
情報はその事実に添えられた言葉たちによって人を大きく揺さぶっていく
きっと心を強く動かせる仕事をしたいのは自分自身
夢があった 希望があった
がむしゃらに掴み取ろうともがいた
でもその夢は憧れは
一気に現実に押しつぶされる
焦り、競争、煽り、お金、時間
目の前に立ちはだかる壁をどうにか乗り越えたくて、その周りは見えなくなる
見ないようにする
私欲に走れ
自分よりも上の立場の人間からのアドバイスとも捉えられる言葉たちは、本来の力よりもよりいっそう力を強めて身体に染み込む
守りたいものも守れなくなる
自分の目指していた未来だったり
大切な人だったり
Xが誰かなんてXが私だったらなんて
俺なのかなんてどうでも良い
人は信じたいものを信じる
心が痛むのはXも人間も同じ
心で相手を見る 愛が生まれる
過ちを犯しても 憎いと思っても
怒りが湧いてきても 邪魔だと感じても
貴方からもらった思いやりや行動
貴方が熱く抱いている想い
その中にあるものが大切なんだ
行動も、言動も、結果も
目に見えて耳に入って脳を刺激して
私たちの心をグンと動かすけれど
心で見る
踊らされないで 惑わされないで
最後、良子が笹々にスクラッチを片手に同じ誘い方をするシーンで救われる
謝っても謝りきれないけれど
同じくらい貰ったものもあるんだ