あんじょーら

唐獅子仮面/LION-GIRLのあんじょーらのレビュー・感想・評価

唐獅子仮面/LION-GIRL(2022年製作の映画)
3.8
光武蔵人監督     エクストリーム    阿佐ヶ谷モーク



2024年公開映画/2024年に観た映画  目標 36/100です。 現在は23/78



えっと、観るのは2回目です。最初は解説付きで字幕で観ましたが、今回は吹き替えで観ました。かなり違った印象を受けます。


近未来、地球に隕石が多数降り注ぎ、隕石のチカラで人間が鬼化(アノロック)になってしまう・・・しかも日本の一部以外の陸地が沈んでしまい・・・というのが冒頭です。


ジャンル映画、という事を理解出来る人向けの作品ですけれど、しかし、ちゃんと2024年の作品になっています。当然コロナ禍の後の世界を描いています。原案は永井豪先生、脚本は光武監督です。ですが、愛があります。監督、相当に永井豪先生が好きなんでしょう、公言されてもいます。そして、私よりも年下なので、当たり前ですけれど、いわゆるデビルマンは多分後から知った世代。いつかデビルマンの実写化をやって欲しいです、それだけの理解度は高い方だと思います。


阿佐ヶ谷モークでの上映は、光武監督特集で、ご登壇もされましたが、とても紳士的な方でした。


まず、主演のトリ・グリフィスさんが素晴らしい。ホモサピエンスとして、非常に美しい造形で、永井豪作品にふさわしいです。まず、それが特筆すべき素晴らしい点です。相当なオーディションをされたのではないか?と思います。で、アメリカで製作されているので、永井豪先生の作品を知らない人に、どう伝えたのか?もかなりの努力が必要だったと思います。


そして、この作品は近未来SFなのに、任侠モノをやっている訳です、アメリカで、です。これも総統に凄い。


さらに、デレク・ミアーズが素晴らしかったです。この人いろいろな映画で観ている気がする。しかもノリノリで演じてくれているのが、理解力の高さを証明してくれています。


それと、あの、リザとキツネと恋する死者のデビッド・サクライさんが!私はこの人、凄くイイと思います。もっといろいろな映画で活躍できる役者さんだと思いますし、今回の配役も素晴らしかった。


で、字幕版だと、ある種のジャンル映画なんですけれど、吹き替え版だと、これはいわゆるテレビで何も知らずに観た海外作品に、ちゃんと見えます。これは吹き替えの声優の方々の熱意に他ならないと思います。


エンターテイメント作品にちゃんとなってるし、コロナ禍で撮影されていて、本当にしんどかったと思います。


是非、光武監督にもっとたくさん映画と撮って欲しいです。


アメリカで任侠モノで永井豪、思いついたとしてなかなか出来る事じゃないです。それを予算は分かりませんけれど、かなり無理しているであろうに、クオリティもかなり高いの、相当な手腕だと思います。


ジャンル映画ファンの方々に、オススメ致します。