三次元からきたブロンディ

華麗なる大泥棒の三次元からきたブロンディのレビュー・感想・評価

華麗なる大泥棒(1971年製作の映画)
4.8
記録

ジャン=ポール・ベルモンド傑作選14本目

ギリシャ・アテネを舞台に100万ドルのエメラルドを盗んだ泥棒一味が悪徳刑事に追われるという単純明快な物語。シンプルな内容ではあるものの中身は見せ場!見せ場!の連続で、もう目が離せないアクションが胸を躍らせる。尚、本作は実写版『ルパン三世』と言ってもいい作品である。

刑事から執拗以上に追われる内容やそれと泥棒一味の数、オマー・シャリフが演じる刑事と一味のメンバーであるロベール・オッセンの風貌が見るからに銭形警部と次元大介を彷彿とさせる。序盤に登場する金庫を破る機械もルパンに出て来てそうなアイテムだった。峰不二子的なキャラクターも二人登場する。

それとアクションに関するとカーチェイスはレミー・ジュリアンのチームが行なっているが、その他のベルモンドの生身のアクションは本物。ベルモンドの危険なアクションを数々の観て来たが、本作のアクションも危ないのを通り越している。しかし観てみると8〜90年代のジャッキー・チェン映画を連想させた。

ジャッキーの映画はここにも影響を受けていたのかと感銘を受けた。バスのアクションのシーンなんか正にジャッキーの『ポリス・ストーリー/香港国際警察』を思わせる。そしてエンニオ・モリコーネの楽曲は耳に残り心に響く。

またこの映画を観てしまうとギリシャ料理が食べたくなる!