庵野セレクションと併せて鑑賞。
実は上映を知ったのが昨日だった。
同じような番組は何度か観たような、当時のスタッフの証言を基に構成されたドキュメンタリーだったが、先に4話本編を観たことて脳内がセブンモードになっていて没入感はバッチリだった。
当時の撮影所だった美センのスケッチを見られたのは収穫で、想像していたイメージとは大分違っていた。「やっている事は最先端、でも建物はボロボロ」、これは円谷プロのイメージ通りではあったが。
ただセブンは素晴らしかった、と繰り返すのではなく、中盤以降の視聴率での苦戦、予算面での困窮にも触れているのが良かった。流石に半世紀以上前の話、会社も一度刷新されているので見栄を張る必要もないといったところか。現在もご存命のスタッフが多く、当時を語れる方が幾人もいらっしゃるのは、いかにあの頃「若い力」に満ちていたかという事でもある。
空調もない撮影所で、裸同然のスタッフの写真。それが劣悪な環境というよりは躍動感として写るのがウルトラシリーズのフィルムにも反映されている、と感じた。
そして金城氏が早世された事を真に口惜しく感じる映像でもあった。彼の物語に込めた思いを今の言葉で聞きたかったからだ。
偶然、今日ひし美さんのXで満田監督がお元気だと知る事があったが、高齢ながら話し方がハッキリしていて、聞きやすいのが印象的だった。こんな風に老いていきたい、と思う。
そんな感じで、良いドキュメンタリーではあったが最終回についてのナレーションには一言物申したい。セブンはパンドンに敗れてはいません。
それにしても15話を改めて観て思ったこと、セブンはキングジョーと何時間戦っていたのだろう(笑)。