諸星だりあ

クール・ランニングの諸星だりあのレビュー・感想・評価

クール・ランニング(1993年製作の映画)
4.5
何故か学校で観た、という人が妙に多い、実話を元にしたスポーツ映画。

常夏の国ジャマイカの陸上選手、デリースは五輪出場の夢を不運なアクシデントで断たれてしまう。だが同じ陸上選手だった父と縁のあったボブスレー選手の存在を知り、三ヶ月後に新たな夢を抱く…。

道徳教育に適している、と言われれば頷ける王道のサクセスストーリー。身体的には優れていても未経験のスポーツに挑み、失敗を重ねながら成長していく様子は清々しい。主役のチーム、5人とも性格付けがハッキリしており、それぞれのドラマも上手く織り込まれている。ボブスレーのスピード感、迫力もあり「手に汗握る」競技シーンは見応えあり。
そして全編通してコメディであり、困難に立ち向かう様子の中で笑いもあるのが素晴らしい。サンカのキャラクターはこの映画の色を創っていると思う。

先の時代にも語り継がれる名作、とはテーマ、娯楽性、感動を兼ね添えたこういう作品を指すのであろう。

DVDを入手したので友人と一緒に、まさに30年ぶりに鑑賞したが、良いものは不朽である。
「サンカ、死んだか?」
諸星だりあ

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