みー

シャイニングのみーのレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
4.4
いやーこれは刺さりました!!
好みが分かれると思いますが、ホント観て良かった。
ホラー映画ですが、あからさまなグロい描写は控えめです。
それより、人間とホテルの不気味さが半端なかったです。

キューブリック監督の映像センスと少しのシュールさが。もうお見事でした。

狂気と冬に包まれた山のホテル。

「私、狂いませんよ(キリッ)」

数ヶ月後。

「わあぁぁもう無理ぃ٩( ᐛ )و」

いとも簡単に狂っちゃった、ジャック・ニコルソン演じるダメ父さん。
その怪演に、ずっと釘付けでした。
最初から人相悪い上に、あの役をするために産まれてきたの?ってくらいハマってました。
「最高の人生の見つけ方」を観たばかりだったけど、シャイニングの後に観なくて良かったです。
インパクト強すぎて感情移入できなさそう(笑)

プレーヤー目線のジワジワとしたカメラワーク。
エレベーターや洗面所、洪水の「赤」。
お化けか幻か、シュールで顔色の悪い人達。
顔でお化け退治できそうな奥様。

怖いっす!!

そこにヒッチコックの「サイコ」の不協和音をもっと耳障りにしたようなBGMがひっきりなしに流れるんです…。
もー耳鳴りと頭痛が…。
浴室のシーンも、ヒッチコックへの彼なりのオマージュなのかしら?なーんて考えちゃったりして。

お化け?精神の狂気?超能力?
てか、あの熊誰?

全てがハッキリしませんが、スッキリ分かっちゃうとこの映画の良さが半減するような気がしています。

ストーリーはちょっと退屈なところもあり。
ホントにあんたら家族なん?と突っ込みたくなる気持ちもあり。
でも、観終えてしまうとあら不思議。そんなのどうでも良くなってしまいました。満足です。

観た後は、長い間息を止めていたような苦しさからプハッと解放されたくて、慌ててテレビのバラエティをつけてしまいました。

今日夫が帰ってきたら、

ヒアイズジャーニー(*゚▽゚*)!!

ってドアの隙間からニカッとしてみましょうかね。

次は時計じかけのオレンジかなぁ〜!いや…胸焼けしそうだから軽いのにしておこう!!

雰囲気のあるホラーにドップリ浸かりたい方にオススメです。
ちなみに、子役の子がむっちゃ可愛かったです。
それから最近のニュースで、母親役のシェリー・デュヴァルが現在は年老いて、精神の病に苦しんでいるそうで…。キューブリックの娘さんが、デュヴァルさんの事を取り上げた番組に猛抗議、彼女への援助資金をを集めているそうです。
これも、父親の映画愛への表れなんでしょうかね。
それにしても、デュヴァルさんはお気の毒です(;_;)
みー

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