往年のマカロニウエスタンやジャッロへのオマージュ満載な猟奇的リベンジ西部劇。
西部開拓時代末期のアメリカ。泥棒稼業から足を洗ったモリーは愛する夫と慎ましく暮らしていたが、賞金稼ぎに夫を殺されてしまう。夫の名誉のため彼の無実を証明しようとしたモリーだが、仕掛けられた巨大な陰謀に気づき、復讐の鬼と化す。
16ミリのコダックフィルムで撮影し、そこへ更にキズやノイズを付けたりと、わざわざ面倒くさい凝った事をしまくった“あの頃”の見事な再現度の高さがカッコ良すぎて堪らない。クイックズームを多用するところなんか特に。そして西部劇としての撃ち合いだけでなく、血🩸がドバドバ噴き出すゴア表現もバッチリ👌正直、ストーリー自体はチープで大して面白くないんだけど、雰囲気だけで十二分に楽しめた。
スタッフロールを見るに、今作の監督・脚本のオースティン・スネルという人は、それだけでなく編集や劇伴・劇中歌の作詞作曲まで担当していたようで、この時代・このジャンルがメチャクチャ大好きなんだろうなぁ…というのがビンビンに伝わってきた。特に主題歌の流れるエンドロールの終わり方がフェイドアウトだったのが「ホント、わかってる！」って感じでサイコーでした！

• #2025劇場とらキチ
• #マカロニとらキチ

未体験ゾーンの映画たち 2025
9作品目

マカロニ・ウエスタンを意識して作られた

皆殺しに手を貸せ

昔は泥棒稼業を営んでいたモリー·ペイ
相棒だった旦那といまは慎ましく暮らしていた。
ところがある日、旦那が無実の罪でお尋ね者になり、賞金稼ぎに額を撃ち抜かれて惨殺される。

いったい、誰が無実の罪をかけた！
もうゆるせない！はめたやつらは皆殺し！

手を貸せ

とタイトルについていますが、借りる相手は
正義を信じる副保安官
そして、唐突に現れた死神、魂と引き換えに
復讐の天使と化す、モリー

一体誰がはめたのか！

16mmフィルムを使って昔っぽさを出してます。ただ、いかんせん低予算で撮られたのが丸出しなので、たぶんウェスタン村みたいなところで3時間レンタルとかで撮ってるだろうと予想されてるのでほぼ、街の近所に場面が移動するだけです。保安官事務所→葬儀屋→酒場→葬儀屋 まあ、ほぼ隣の建物

随所にゴア描写が挟まれてるのはなかなか良いですが、編集も
『そのカット、そんなに長いんかい』ってポンクエのイムラさんのようなツッコミを入れたくなるくらい顔面アップが長かったりします。

また、西部劇といいながら、銃撃戦より殴り合いの描写のほうが多い気もします。

主人公のモリーが、後半黒尽くめのガンマン
スタイルになるのはカッコいいかも。

とはいえ、いかんせ、低予算丸出しなので作り自体はちゃっちさが際立ちますので、タランティーノあたりに見せて、もうちょっと予算と人材を工夫すれば面白くなるかもしれません。

個人的には侍タイムトリッパーのように、少なくなってきた西部劇をなんとか存続させようと自主制作的ではあろうが発表する機会が作られるのは大事なことなので次回クオリティを上げてもらって頑張ってほしいところではあります

未体験