
「ろくでもない一生だったな」 無期懲役囚の老人・阿久津が独房で死を迎えようとしていたとき、声を掛けたのは、人の言葉を操るホウセンカだった。“会話”の中で、阿久津は過去を振り返り始める。 1987年、夏。海沿いの街。しがないヤクザの阿久津は、兄貴分・堤の世話で、年下の那奈とその息子と、ホウセンカが庭に咲くアパートで暮らし始めた。縁側からは大きな打ち上げ花火が見える。幸せな日々であったが、ある日突然大金を用意しなければならなくなった阿久津は、組の金3億円の強奪を堤と共に企てるのだった――。 「退路を絶ったもんだけに、大逆転のチャンスが残されてんだよ」 ある1人の男の、人生と愛の物語。
どしゃぶりの雨のある日、とあるアパートの一室。くたびれた男が台所に立つ。毎年恒例、三日後の妻の誕生日に食べる特製カレーを仕込んでいるのだ。 愛聴するラジオ番組ではリスナーの「マル秘テクニッ…
>>続きを読む「サマーゴーストって知ってる?」 ネットを通じて知り合った高校生、友也・あおい・涼。都市伝説として囁かれる“通称:サマーゴースト”は、若い女性の幽霊で、花火をすると姿を現すという。自身が望…
>>続きを読む偏屈で無口な変わり者・小戸川。 個人タクシーの運転手として街を流しながらも、なるべく他人と関わらないように、平凡な日々を過ごしていた。 ところが、ある日、思い掛けず、 『練馬区女子高生失踪…
>>続きを読むあの日の君に会いに行く。
愛という名の感情的私欲の表現。すべての人は独立した人格。彼女、彼の精神と魂を束縛することはできません。人と人との感情が、良い結果も悪い結果も、幸せな結果も、悲しい結果も、自然の生命という川…
>>続きを読む"ある日、ポストに届いた差出人不明の封筒。開けてみるとそこには植物の種が入っていた。 その種を育ててみると、まるで“人間の手”のようなものが生えてきたのだった。"
©此元和津也/ホウセンカ製作委員会