“アニメーション映画世界歴代興収1位”ってチラシに書いてある。中国の言うことだからなぁ…と思いつつ観て驚いた。これはホンモノ。中国の3DCGアニメがハリウッドを超えた。
日本ではほとんど宣伝してないので、劇場の客の話し声は、ほぼ中国語。職場の花見で「ナタ知ってる？」と聞いたら、知ってるのは中国語翻訳担当の中国人だけだった。

最初はナタが下品な印象だが、顔が変わっていくのでどんどん引き込まれ、終盤は“六臂”となって迫力のあるカッコ良さ。
映像や音響は、IMAX3Dをフルに使い切っている。
引きの絵で小さなキャラクタが大量に動き、中国的なスケールの大きさ。3Dは飛び出すのではなく、奥行きの表現に使われているのもいい。

興行収入約3000億円の中国アニメ映画‼️

2週間前から英語字幕版のみの上映で興味
を持ったけど観れず日本語字幕版が始まり
観てきたが、、中国アニメは凄いな🤩🤩

実は今作ナタの２作目らしく1作目を観て
無くても大丈夫かと心配でしたがほとんど
問題は無かったもののキャラ同士の関係図
とか見とくべきだったなと鑑賞後に後悔🥲

にしても中国アニメ🇨🇳僕は羅小黒戦記と
ライオン少年の2本のみ鑑賞してましたが
今作はまた違ったテイストのアニメ作品で
結構アクションドンぱちアニメ映画で迫力
も満点でした💯IMAXで観たのも正解👍

作品を通してとんでも作画とアクションに
IMAXでは体に伝わる程の大音響と大迫力
には圧巻過ぎましたし一作目や関連作品も
観て観たくなりました‼️だけど字幕の
ペースが序盤結構早く所々理解が追いつか
無かったので機会があればもう一度観たい
と思います。。不甲斐ない😭😭終盤には
普通に涙も出て決戦も最高でした❗️😆

いやぁ〜、これは素晴らしい！

元ネタの『封神演義』に触れたことがある方はもちろん、そうでなくても2009年に開催された特別展「道教の美術」をご覧になった方、諸星大二郎の中国ネタのコミックの愛読者、何なら西遊記のファンも含めて必見。

騙されたと思って、あまり多くない上映館を検索してご覧になることをお薦めしたい。

ちなみに小生は、『封神演義』はコミック含めて未履修だが、「道教の美術」展には感激し、最愛のコミックは諸星大二郎の「無面目」だというクチである。

＊1
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/封神演義

【以下ネタバレ注意⚠️】










＊2 大阪市立美術館
特別展 道教の美術　 TAOISM ART
www.osaka-art-museum.jp/sp_evt/past_21_dokyo_index

＊3-1
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/無面目・太公望伝

＊3-2 マンガの散歩道
第十回「私にとっての“自然”」　　諸星大二郎『無面目』について
www.nature-n.com/manga/htm/1000-j.htm

また本作は、2019年の『ナタ〜魔童降臨〜』の続編とのことだが、その第一作は未見。

代わりに同じく中国映画だが、2021年公開の『ナタ転生』の方を観たが、本シリーズとは無関係である。

第一作は機会があれば観たいが、別段観ていなくとも本作は充分楽しめる。

＊4
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ナタ転生

これらの中国の近作アニメ映画の邦訳で「ナタ」または「ナタ王子」とされるキャラクターは、『封神演義』などの説話では「哪吒太子」と呼ばれ、『西遊記』で三蔵法師と出会う前の孫悟空とも戦っているらしい。

＊5
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/哪吒

16年前の「道教の美術」展のことなどを記憶されている方は、『西遊記』が仏教説話の外皮をまといながら中身は道教要素がたっぷり混ざっていることに気づいておられると思うけれど、『封神演義』の世界は、逆に、毘沙門天の第三王子とされる哪吒が活躍するなど、仏教的な要素を道教の土俵に引き込んだ説話だと言ってよいようだ。

まぁ、その辺は、「観てから調べる楽しみ」として取っておいて、まずはアニメ大国日本やピクサーが牽引するアメリカに追いつけ追い越せで、進化のスピードが高速過ぎる中国アニメの、技術的にも、作劇的にも、最高最良の作品だと断言できる。

これまで観て来た中国アニメ映画は、技術的には完成されていても、どこか日本やアメリカのそれの模倣の域を出ないところを感じることが多かったが、本作では最早そうした初歩的な模倣感は完全に脱している。

それに、中国製と言えば、油断していると、陰に陽に、中共政府のプロパガンダ、‥‥端的に言って国策映画を観せられてゲンナリすることもなくはないが、本作には、仮想の古代を舞台とした中国古典に依ったことも功を奏してか、そうした「色」を感じることは全くなかった。

むしろ、本作の主題は、中国における人間としての価値で伝統的に最も重視される「徳」を体現する存在として崇敬される「神仙」の「偽善」の告発、絶対善を装う「権威」が犯す「偽り」に対する真っ向からの戦いだと言えるだろう。

だから、それを日本で観る我われの方は、その「偽善者」＝「偽りをなす為政者」に、空手形を乱発して世界経済を混乱させる某国大統領や、同じく某教会の集会にビデオメッセージを寄せた故首相や、次々と部下や関係者を死なせている某県知事の姿が重なって見えて来るのだが、あるいは、この作品に熱狂した中国の若者たちは、そこに自国の◯近◯主◯の姿を観たかも知れないのだ。

そうした「観る者」の「自由」を飛翔可能にしている、という点で、本作は極めて普遍的な現在的価値を有していると思う。

減点要素は、序盤のコメディシーンでのウ◯コチ◯チ◯系のお下劣ギャグが許容範囲をやや超えていたように思えたあたりだけ。

エンディングに流される楽曲の歌詞字幕でも笑わせてくれるので、エンドロールが始まっても立つのは厳禁だ。
（字幕の日本語も、専門の監修者を入れたらしく的確で感心した。）

まずは観るべし。

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