男と女がいる限り、交わされる会話や想いに限りはなくて
今日も人知れず浮かんでは虚空へ消える。
ジャン・ルイもアンヌも密室みたいな過去を開き、互いに魅せられては歩幅を寄せていく大人のステップ。
核心を突く少なげな言葉、物言わぬ気持ちが情景となって溶けていく。
近づけば近づくほど見えてくる相手のこと。
瞼の裏を色濃くよぎる大切なもの。
いつの日も、男は何かを夢見ては命を削り
いつの日も、女は何かを捉えては生を綴る
それを飽かずに繰り返すこと、分かっているんだけど。
愛し合ったり別れたり。
そんな日とそんな日とそんな日がずっと。
たぶんそれが「男と女」