広がる地平線に逃げ場所はない。足さえ動かず過去やトラウマに捉われるなら、いつまでも子供。メイクで忘れたいことを隠せるなら、少し楽ですごく残酷。切り取られたきみの瞳に、未来を覗いてはいつも落ち込んでいた。
夢も欲望も、灰色に染まればいつもひとり。素顔が、消したい記憶が、あやふやにフィルターをぼかす。赦すことが、誰かを、ぼくを、解き放つ光だと教えてくれたきみを強く憎みます。
きみが好きです。素直になれないほど鮮やかに世界を刻んでしまう、きみが好きです。昨日を置き去りにできない悔しさに、せめて惜別の代わりの花束を贈らせて。