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運命の女のRのレビュー・感想・評価

運命の女(2002年製作の映画)
4.4
何と! 見終わってエンドクレジットで知ってんけど、クロードシャブロルの不貞の女のリメイクなんだと! ビックリ! 目のつけどころがさすがエイドリアンラインやわー。内容を一言で述べると、不倫のお話です。官能的かつ思索的で、美しくダークな雰囲気の上質なラブサスペンスです。中年になってますます美しいダイアンレイン演じる40代くらいの美人妻は家庭に何ら不満なし。会社の社長してるイケメンの夫とはごく円満、愛するキュートな息子もいる。典型的な郊外のハッピーファミリー。なのに! ある風の強い日に、息子のバースデーの買い物をNYで済ませたあと、若くてイケメンのフレンチボーイと出会い、いけないいけないと思いつつ、ついつい不倫関係になってしまう。このイケメンが古書の売買をしてる一見胡散臭い感じの男なのだが、見てるとだんだん可愛いようなセクシーなような不思議な魅力がある。誘われて落ちないオバさんはいないだろう。二人が初めてエッチするシーンの面白さと言ったらない。奥さんの素肌に優しく触れたり息を吹きかけたり下着をぬがしたりすると、悦楽と後ろめたさでブルブル震え出したりして、まったくイケナイ人妻だ。ほんで、自宅で罪の意識に苛まれ涙を流したりしつつも、どんどんその男にハマっていって、ついにはマンションの階段で、淫らに I want you to fuck me…からの立ちバック。まったく。ボクは基本的に、どんな男でも女でも、イケてる相手とエッチな機会が与えられたら、99%以上の人は大歓迎すると思ってる人なんで、まぁそーなるよねー、って感じやった。旦那さん以外の誰がこの奥さんを責めることができましょう。本作の大変興味深い点は、奥さんの不倫隠蔽レベルが男子並みに低いこと、逆に旦那さんのレーダーは女子並みに鋭い。鋭いてかあからさま過ぎんねんけど笑 女も夢中になるとこんなに愚かになるものでしょうか? さすがにもっとケアフルじゃね?と思ってしまう。女性の意見を聞いてみたいところ。女と言えども油断しすぎることってあるんでしょうかね。てか、本作に出てくるほかの二人の女友だちがクソ過ぎてそれもオモロイ。その場からいなくなった女友だちを批判的に話し合うってのはNYでもいっしょなんだね。どいつもこいつも不倫ウェルカムなのもいっしょやし笑 ほんで、この不倫が一体どうなっていくのかなって見てたら、あれよあれよ取り返しのつかないことになっていく。ピークの旦那の演技すごい。リチャードギアすごい。大迫力。うわあああ。後半はものすごヘビーな展開になっていきます。程よいハラハラもあり、吸い込まれるように見ました。かなりいろんなところに伏線やら意味深なリンクを張ってて、やり過ぎスレスレで…やっぱやり過ぎ!くらいのところまでやりきってるのが僕としてはかなり好きやった。ラストの重い重い宙吊り感すばらしい。美しく官能的な映像と音楽もすばらしい。Blu-rayだとどんな感じに見えるのか気になるところ。しかも既にもう一回見たい気がムラムラと沸き起こっております。安く手に入らないかなー。
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