cocacorgi

0:34 レイジ 34 フンのcocacorgiのレビュー・感想・評価

0:34 レイジ 34 フン(2004年製作の映画)
2.0
ジョージクルーニーに会いたかっただけなのに調子クルーニーなポテンテがポツンと始発までサバイブる。
ジョージへのご拝謁が許される身とは、つまりそこそこの中流階級かそれ以上の階級である程度の余裕を持ってパーティーなんかに参加しちゃったりする人種なわけで、そんな方々が社会のド底辺にいる人たちがどこから来てどこへ消えてくのかなんて、誰も気にしないよね。と社会問題の一端を切り取って、魔改造してプチブル主人公と相対する。
社会の末端を、つまりそのまま地下とゆう舞台に落とし込んで、そこで働く人々やそこで暮らす人々が人知れず現れては消えてくこの世の不思議に触れつつ、いつの間にか誰もに見放されたジオフロントで孤独に進化を遂げたかつてのホームレスあるいは実験のモルモットは今日も同じ弱者を食らって生きる。下の下の方でお互いに足を引っ張りあって食い潰しあっても、社会は1mmも動じないし、ダイヤだって乱れない。
精一杯命がけで1日を生き残ったとゆう激動のドラマを携えても、通勤中のホワイトカラーはまったくもって意に介さない。彼にとってポテンテはそこらへんにいるホームレスンテとなんら変わらない存在に見えてる。昨日までは確かにイケイケのパーティーモンスターだったのに。
いつ自分の生活レベルがドン底の地の底に落ちてもおかしくない、とゆうかそうゆうのは勇み立ってせーので起こるわけでなく、ある日急に気付いたらもうドンなわけで、そんなことにならないように毎日時間通りに電車に乗り続けてると。それが一瞬の気の緩みあるいはどうしょもない不運で、平穏な人生の各停に乗り遅れる、その1度きりで全てが終わるかも知れない、と気付いてしまったとして、よりいっそう気を引き締めて始発に駆け込むか、これはなんか変じゃと立ち止まって考えるか、何んにせよ何するにせよどうするにせよ、あなた1人がどう転んだとこで階級を下げてみたとこですべて何も変わらないんだけどね。
ごちゃごちゃした設定も出さず簡潔に、いらないキャラも出さずスマートに、多少くんずほぐれつしつつもやりたいテーマでスパッと終電まで持ち込んでふつーに見切ってしまえる良さはあるけど、1つ1つの展開が積み重なることなく、直前までいたキャラが何するでもなく退場して、あいつのやりたいことがイマイチピンとくることなく、無人の駅構内の立地を活かすでもなく、それぞれの要素が何1つとして繋がることなくちゃんとキレイにちゃんとバラバラなまま終わった。ちゃんちゃん。
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