
11歳の伊吹は、1年前に亡くなった日本人の父・秀一の遺骨を届けるため、台湾人の母・ヤオファと共に初めて父の故郷「長浜」を訪れる。長浜ではちょうど年に一度のお祭りの準備をしている時期だった。そこで祭りの子ども歌舞伎でかつて父が演じた女形を演じることになった伊吹だったが、慣れない環境と歌舞伎の言い回しに苦戦し孤立していた。そんな折に、自身の性に違和を抱える少女・花と出会うことで、少しずつ心を開いていった。 そして祭り本番が近づくにつれ、伊吹は父とその不在へ向き合っていく――。
旅回りの大衆演劇一座に所属する中学生の裕貴は、公演に合わせてひと月ごとに転校を繰り返していた。 期間限定の学校通いのため、出会いに期待もせず、友達を作ろうともしない。学校に登校しても今まで…
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>>続きを読む高校教師、金本は顧問である国際交流部の部員を連れて、茨城にある日系ブラジル人学校に訪問することを決める。一方、ブラジル人学校では日本人学校に転入したはずのアマンダがイジメにあい、戻ってきて…
>>続きを読む14歳のカントは、アイヌ民芸品店を営む母親のエミと北海道阿寒湖畔のアイヌコタンで暮らしていた。アイヌ文化に触れながら育ってきたカントだったが、一年前の父親の死をきっかけにアイヌの活動に参加…
>>続きを読む高校3年生の秋。写真部の僕達は、なんでもない日々を、なんでもなく過ごしていた。あの頃の僕達はまだ幼くて、過ぎる時間に抗えないまま、ただ立ち尽くすことしかできなかった。進路とか、夢とか、恋愛…
>>続きを読む1965年、オリンピック景気に沸く東京で、街の浄化を目指す警察は、街に立つセックスワーカーたちを厳しく取り締まっていた。ただし、ブルーボーイと呼ばれる性別適合手術(当時の呼称は性転換手術)…
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