馬井太郎

ロッキーの馬井太郎のレビュー・感想・評価

ロッキー(1976年製作の映画)
3.8
ボディビルで鍛え上げた肉体を売り物にした俳優は、アメリカには大勢いる。シュワルツェネッガーも、そのひとりで、共通しているのは、なぜか、セリフが短い、というか、長ゼリフが殆ど、ないことだ。アクション・スポーツものが多いからだからだろう、と良いほうの眼で観る。

その昔、シナリオの勉強をしていたころ、この「ロッキー」をお手本にしろ、といわれたことがある。シナリオの基本が凝縮されているというのだ。
スポーツものの撮影に立ち会ったことのある方は、よくおわかりと思うが、そのことは忘れて観るべきだろう。舞台裏を知ると、どんなものでも、白けてしまう。
映画で最も肝心なひとつは、カットシーンのつながりである。
パンチを打った、打たれた、顔がのけぞる、マットに沈む・・・このときの、汗の飛び散りかたが、生々しい。素晴らしい。

ロッキーに真似て、「片腕立て伏せ」を試してみた。・・・出来っこない。
音楽も、いい。出勤で、入学試験で、彼女にプロポーズする日とか・・・etc.この曲を聴くべきだ。腹の底から、ファイトが湧いてくるにちがいない。
え? 誰だ?! そう言ったら、彼女のパンチで、ロッキーみたいにされちゃったってぇのは。・・・・。