続・愛染かつらの作品情報・感想・評価

続・愛染かつら1962年製作の映画)

製作国:

上映時間:99分

3.5

「続・愛染かつら」に投稿された感想・評価

岡田茉莉子主演による4回目の映画化『愛染かつら』であり、タイトルは『続・愛染かつら』となっているが、続編ではなく元々「前編」と「後編」という位置付けで1962年に発表された映画のようだ。

映画自体は分かれているため、冒頭に「愛染かつらのおさらい」がザッと編集されており、ナレーションは岡田茉莉子。
冒頭に、これまでの概要シーンは語られるが、内容はかなり端折られているので、やはり『愛染かつら』→『続・愛染かつら』の順で観ることが望ましい。

愛染かつらの樹の下で愛を誓った津村浩三(吉田輝雄)と高石かつ枝(岡田茉莉子)であるが、売れっ子歌手になってしまったかつ枝は極めて多忙であり、娘と津村との時間が取れずに「歌手の仕事」に精を出していた。忙し過ぎて、眩暈を起こすほどの忙しい歌手を演じる岡田茉莉子。

実際、この作品を撮影した際の岡田茉莉子も極めて多忙であり、自伝となっている文庫本『女優 岡田茉莉子』(文春文庫……600頁を超える本)には「田中絹代さんたちが演じた愛染かつらのヒロインを演じることは、女優の頂点に立つような気がした」と書かれており、なんと「この映画の撮影直後には過労のために高熱を出して緊急入院した」とのこと。
まさに、この映画で描かれているヒロイン=売れっ子歌手そのままである。
岡田茉莉子が身体を張って撮影された映画なのだ。

物語としては、前編同様にすれ違いメロドラマであり、空港の飛行機でのスレ違い、SLと車でのスレ違い、などスレ違いだらけ(笑)

前編に続いて、吉田輝雄、笠智衆、三宅邦子、佐野周二、沢村貞子、桑野みゆき、そして佐田啓二が出演している。
佐田啓二は前編よりも出演時間は長いが、やはり残念ながら脇役に徹している。
更に、後編(本作)から登場しているのが、味のある歌手マネージャ役の三井弘次、そして吉田輝雄に猛烈アタックする岩崎加根子がインパクトあり。

北海道ロケでの摩周湖のほとりの岡田茉莉子が美しい。

中村登監督の戦後日本を舞台にした典型的なメロドラマであった。

(CS衛星劇場で放映)