三郎丸

CUBE ZEROの三郎丸のレビュー・感想・評価

CUBE ZERO(2004年製作の映画)
2.5
【ゼロと名乗った作品で、決して0からの話ぢゃない】

シリーズをダラダラと鑑賞。

タイトルが示す通り、本作はシリーズ第1作の前日談というべき話。
作品設定から、この
【殺人立方体の謎】
を解き明かすものだということは容易に想像がつくのですが、すべてを解き明かしてしまっては…ダメよね

シリーズ1以前のキューブということで、ご存じ立方体の各部屋は妙な古臭さが出ています。(観ている人には古いも何もないのですが…)この無機質な金属感がとてつもなく冷たいイメージを抱かせる。
また、1作品目で表されてた
【部屋の色】
赤い部屋、青い部屋、白い部屋などの色覚的に精神に直接訴えてくる復活はちょっぴり嬉しかった。

本作品は、
【監視する側】
が大きなポイント。
被験者、監視者の二元中継が本作品最大の特徴。
被験者に政治活動家のレインズという女性が送り込まれ頑張っているのを監視しながら、ウィンという監視者はふと、この実験に疑問を持ち始める…(っていうか、被験者同意の有無以前に沢山人が死ぬキューブの設定自体が狂ってることに気づいて!早く!)
そんな鈍珍の男ウィンは一応天才的な頭脳を持つヤツです。それを示すのがチェスというところがミソ。ひょっとしたら被験者だけでなく自分たちもこのチェスの駒と同じではないのか?いてもたってもいられず被験者の元に動き出すウィン…

ここは良かったね。ポイント
・シリーズ毎にグロくなっていくトラップシーンの数々…もはや被験者に人権なぞございません!!
・黒幕のトップが出ないことの不穏感。その代わりインチキ臭い義眼の丹下団平的なヤツが威張り散らします!

ここは、残念というかダメよポイント!
・監視者側に重きを置いたことで被験者側の緊迫感が浅瀬。
・被験者の元軍人の黒人選手に対する扱いの酷さ(主人公を助けたのに人殺し扱い、しまいにキンを蹴りあげられる始末…いいヤツなのに…)

ダラダラ記載しましたが、本作品は1作目で登場した
【ある特殊設定のキャラクターが何故存在したのか?】
に対する答えをストーリー後半にブッぱなすのですが、さほどインパクトになってないところにB級臭さ全開ですね。
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