三郎丸

バンクシーを盗んだ男の三郎丸のレビュー・感想・評価

バンクシーを盗んだ男(2017年製作の映画)
2.1
【【その場所】にあるからこその価値】

バンクシー冠タイトル作品ですが本人は登場しません。
知らぬ顔のオンパレード…きつい
本作品は、
パレスチナの壁に描かれたバンクシーの作品、
【ロバと兵士】
を盗んだ人たちを中心に描いたドキュメンタリー。

ロバと兵士は、
元々パレスチナとイスラエルの分離壁に描かれた作品で、
【パレスチナとイスラエルの関係】
を暗示。 イスラエル兵がロバの身分証をチェックする様子が描かれており、イスラエルに支配されるパレスチナを様子を揶揄して描いたと考えられている。

このような作品を盗む、保存する、売る、無くなるなど、ストリートアートの在り方を説いています。

「ロバと兵士」の扱いについてはバンクシー本人は不満のよう。その場所にあることで意味があるのに、切り取られオークションにかけられる…本人の思いはカネが欲しい人たちには通じなかった。

ここは素晴らしいよ!ポイント
・バンクシーの神出鬼没感。行動力は素晴らしいですね。まあ、バンクシーに興味ない人が見たらただの落書き…
・バンクシーを知らない私が見ても
【知っている作品】
が出てきたこと。花束を投げる男はとても有名ですが、ペンキ剥がれはじめてました。本来はそういう扱いで良いんでしょうね。
ここは、てんでダメ!ポイント!!
・急に謎のボイパ&歌
急に若者二人がドヤ顔で歌ます。まあまあの尺でヤラレますので、
「お前ら誰やねん!」
が止まりませんでした。ドキュメント作品だけど要らない部分はザックり切って!
・バンクシーを盗んだ男というテーマがブレブレ。
バンクシーの作品を見せたかったのか?バンクシーを盗んだ男(ボディーガード兼タクシー運転手)を追いかけたかったのか?イスラエル、パレスチナ問題を訴えたかったのか?
バランスと纏まりが悪いので観終えてもどうもスッキリしない…

バンクシー好きにはオススメですけど作品としてはつまらない。

オマケ
因みに日本の壁にお隣の(日本嫌い)国からアーティスト気取りで色々なところへ落書きしに来てたヤツいたんですよ。ウワサでは逮捕されたとか、されなかったとか?です。
三郎丸

三郎丸