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八日目の蝉のつるぴのレビュー・感想・評価

八日目の蝉(2011年製作の映画)
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2022/08/12

今日まで母親だと思っていた人は、自分を誘拐した犯人だった。21年前に起こったある誘拐事件。あまりに切ないその真実とは...。心揺さぶるヒューマンサスペンス!

1995年10月、東京地裁。秋山文博(田中哲司)、恵津子(森口瑤(ヨウ)子)夫婦の間に生まれた生後6ヶ月の恵理菜を誘拐し、4年間逃亡した野々宮希和子(永作博美)への求刑が告げられた。後に何か言いたいことを裁判官に尋ねられた希和子は、〝4年間、子育ての喜びを味わわせてもらったことを感謝します。〟と静かに述べた。会社の上司であった丈博を愛し、身ごもった希和子。しかし彼には妻がいた。丈博は〝妻とは別れるから、それまで待ってくれ。〟というばかりで、産むことはどんなに望んでも叶えられないことだった。気持ちの整理がつかないまま、子どもをおろした希和子だったが、人工中絶手術の後遺症で二度と子どもを産めない体になってしまう。そんな時、丈博から妻の恵津子が出産したことを知らされる。最初から自分との未来は無かったのだと思い知る希和子。丈博と別れる前に、一目だけでも赤ちゃんを見たら諦めがつく...そう思った希和子は、夫婦の留守宅に忍び込む。そしてベビーベッドで泣き叫ぶ赤ちゃんを抱き上げた瞬間、赤ん坊は笑顔を向けた。その瞬間、希和子は子どもを抱きかかえて、雨の中を飛び出していった...。その4年後、母娘の幸せな暮らしは終わりを告げた。月日が経ち、本当の両親とわだかまりを感じながら成長した恵理菜(井上真央)は大学生になり、家庭を持つ男の子どもを妊娠してしまう...。封印していた過去と向き合うことを決めた彼女の運命とは...。


〝必ず夜中に目が覚めました。4年間毎晩です。眠っていると泣き声が聞こえるんです。悲鳴のような赤ちゃんの鳴き声です。私に助けを求める声です。目が覚めてみると、恵理菜ちゃんはどこにもいない。私は母親なのに、抱いて慰めてあげることもできないんです。諦めてまた赤ちゃんを作ればいいんじゃないかっていう人もいました。どうしてそんな無神経なことが言えるんでしょう。あの子が戻ってくるまで、私は本当に気が狂いそうでした。私たち夫婦にとって恵理菜ちゃんはかけがえのない宝物でした。戻ってきた恵理菜ちゃんは、私たち子どもに間違いありませんでした。けれど、4歳の恵理菜ちゃんには、私たち夫婦が本当の親だということが分かりませんでした。自分を誘拐した犯人を、本当に母親だと思い込み、愛していたんです。それがどれだけ苦しくて悲しいことだか分かりますか?あの女は私たち家族から全てを奪いました。私たち家族の苦しみは、恵理菜ちゃんが戻ってきてもずっと続いています。あの女は恵理菜ちゃんの体だけではなくて、心も奪いました。命を奪えば死刑なのに、私たち家族の心を奪いズタズタにしても、あの女は死刑にはなりません。だったら、私たちの幸せな時間を返して下さい。〟

〝空っぽのがらんどうだと恵津子さんに言われました。丈博さんとの子どもをおろした後、子宮内が癒着して子どもが産めない体になりました。赤ちゃんを殺したから罰が当たったんだと思いました。恵津子さんが身ごもったと知って、丈博さんとは別れなければいけないと思いましたが、私の意志が弱くてできませんでした。恵津子さんは毎日電話をかけてきました。夫を返してと泣き、次の日には丈博さんとの性生活についてあからさまな話を楽しそうにして、次の日には激しく罵倒されました。電話が毎日続いておかしくなりそうでした。赤ちゃんが生まれたと知って一目だけ赤ちゃんを見たいと思いました。見たら一切諦めがつくと思いました。〟


雨の中、車が出ていったのを見て、家に忍び込む。すると、赤ちゃんの鳴き声が。

赤ちゃんを置いて出かける親、いる?

泣いてる赤ちゃんに近づくと泣き止む。
〝かおる?〟と呼ぶと、笑った。
抱き上げて、そのまま連れていった。


〝この子を守る、私がこの子を守る、あの笑顔に慰められたような許されたような、そんな気持ちでした。お腹の中の赤ちゃんを殺してしまったことや奥さんのいる人と結婚しようとしたことや、そんなことを全部この子は許してくれているそう思いました。〟

最後に言いたいことは?と聞かれて、

〝逮捕されるまで、毎日祈るような気持ちで生活しました。今日1日、明日1日。どうかかおると生きられますように。それだけを祈り続け暮らしました。4年間、子育てをする喜びを味わわせてもらったことを秋山さん夫妻に感謝しています。〟

謝罪の気持ちはないのか?と聞かれて、〝お詫びの言葉もありません。〟

死ねと連呼する恵津子。


大きくなった恵理菜。
バイト先に事件について知りたいという記者の女の人が。

また、記者の人が来て、お酒を飲む。
しかも、家に上がってきて、冷蔵庫漁って、ごはんを食べる。

〝困るってなんであんた何も悪くないじゃん。〟


自分で髪の毛を切って、赤ちゃんと逃げる。

赤ちゃん、ギャン泣き。
ミルク飲まない。

赤ちゃんを産んだらこの先真っ暗だから、と丈博には言われていた。

自分のおっぱいをあげようと、一瞬考えるも、出ないよね。と。

道であった人にお母さん似やなって言われる。エンジェルホームのチラシを見る。

お父さんは恵理菜にお金を渡そうとするが、いらないと言う。

知らないおじさんとおばさんの家に捕まってる。と交番へ行く。

お星様の歌を歌って欲しいと言うけど、歌った歌が全部違う。そして、キレる。

劇団ひとりが走って家にきて、キスする。

エンジェルホームへ。

バリバリ関西弁。
〝あんたは何者?〟
魂で話をする。
助けを求める。

恵理菜には記者がついてくる。
子どもが出来たかもしれない。

〝流石にもうセミはいないか。セミって地上に出てきてすぐ死んじゃうって知った時びっくりしなかった?たった7日で死んじゃうなんて、あんまりだよね。〟
〝他のどのセミも7日で死んじゃうんだったら、別に寂しくない。だって、みんな同じだし。でも、もし8日目のセミがいたら、仲間みんな死んじゃって、その方が悲しいよ。〟

妊娠検査薬を使ってみることに。

〝子どもができたらどうする?〟って質問をしたら、お父さんと同じようなことを言ってきた。

だから、今までありがとうと伝えて別れる。

友だちの誕生日パーティに行ったら、ビデオを見せられて、自分が無くした時間と愛情がしっかり写ってた。

親切にしてくれるのは一緒なら今行けるところから出ていきたいから。

まさかの、記者の女の人、エンジェルホームにいた。マロン。

希和子が両親に産みたいからお金を貸して欲しいとお願いしに行く。でも、お母さんは大反対でおろせと言う。

〝私、産むよ。人の子どもを誘拐したりしないで済むように。1人で産む。〟

お母さん、包丁を持ち出す。

〝恵理菜ちゃんに好かれたいの。どうすればいいの?〟


エンジェルホームを見学したい人がいる。と。それを聞いて、2人で逃げる。

友だちとの別れ。

森の中へ。
お星様の歌って
見上げてごらん夜の星を〜♩
だった。

ちぐささんと一緒にホテルへ。
どうせ記事にするんでしょ?って、母親になんてなれないって。
ちぐささんは男の人が苦手だと、自分のことを話す。


船。逃げる時にくれたカバンの中に手紙が。

同じように船で島に向かう。

働かせて欲しいと頼むが、仕事の方は人手は足りてると言われる。...が、働かせてくれる。


〝前にセミの話したよね?7日で死ぬより、8日目のセミの方が悲しいって。私もそう思ってたけど、違うかもね。八日目のセミはさ、ほかのセミには見られなかった何かを見られるんだもん。もしかしたらそれ、すごく綺麗なものかもしれないよね。〟
〝うん。そうかもね。〟


こどもたち、みんなで写真を撮る。
くみちゃんが帰ってくる。って知らせ。

お米が虫に食べられないようにお祈りする。
灯せ〜、灯せ〜。


島に着くと、いた事があると思い出す。
住んでた家に行くと、売りに出されてた。


虫送りの親子として、写真が載せられていた。全国紙。それを見て、引越しをすると言い出すが、恵理菜ちゃんは〝どこにも行かへん!〟の一点張り。
その夜、家族写真を撮りに行く。そして、動物園に行くから船に乗ろうと。

買い物をして、慌てて外へ出ると、警察たちがいた。恵理菜ちゃんを1人で乗り場まで行かせる。そして、保護され、捕まる。

〝その子はまだご飯んを食べていません!よろしくお願いします!〟


鮮明に思い出す。
そして、写真館へ。

〝ここで昔写真を撮ったことがあるんです!〟
の一言で、おじいさんは写真を持ってきてくれた。

5年前に希和子が写真を持って行ったと聞かされる。


〝憎みたくなんか無かった。憎みたくなんか無かったんだよ。お母さんのことも、お父さんのことも、あなたのことも。この島に戻りたかった。本当は戻りたかった。でも、そんなこと考えちゃいけないって思ってた。〟
〝大丈夫だよ。この子が産まれたらここに連れて来てあげようよ〟
〝私、働くよ。働いて色んなもの見せてあげるんだ。かわいい服着させて、美味しいもの食べさせて、何も心配要らないよって教えてあげる。大丈夫だって。世界で一番好きだって何度も言うよ。〟

〝私、なんでだろう?もうこの子が好きだ。まだ顔も見てないのに。なんでだろう?〟
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