主題歌の「Dream little Dream」(ママス&パパス)「Dream to remember」(オーティス・レディング)への愛が、もうものすごく伝わってくる。オールディーズ・ブルースの名曲なのだが、映画全体がこの曲のために捧げられているようにすら聴こえる。 この二つの名曲に包まれた映像は、夢見るように、きもちいい。
もう一つ。たったワン・シーンが頭から離れない。 老人の精神が入ったコリー・フェルドマンが、ちぐはぐな学園生活を送る中、意中の女の子と目が合い、微笑む。その後に挿入されるカット。 放課後、誰もいない、窓から夕陽のさした教室の黒板に、こう書かれている。 「未来ある微笑みを交わした」 素敵なシーンだった。BGMは「Dream to remember」。 本当に、素敵な気分になったのだ。 「未来ある微笑みを交わした」。 また、「これが人生さ」とか呟いて下校するコリー・ハイムなど、いちいち素敵なシーンがたくさんなのだが、かといってそれが映画全体の価値に繋がっていないのが非常に残念だ。