みー

ブラックブックのみーのレビュー・感想・評価

ブラックブック(2006年製作の映画)
4.2
コッテリ濃厚な映画が観たいなと思ったら、まさにドンピシャでした。
ホロコーストの悲劇に翻弄され、復讐と愛に燃えた女性の、波乱万丈な人生。

25億円をかけた大作とだけあって、安っぽくないエンタメ作品。オランダ映画史上、最高額だったそう。
第二次世界大戦中のヨーロッパ。雰囲気がクラシカルで素晴らしい。
チャーミングで色っぽいヒロイン、カリス・ファン・ハウテンが体を張っております。綺麗な体を武器に、色々とさらけ出す!!

戦争の悲惨さというよりは、それを利用した人間達の本性が怖い。

ナチ党は相変わらず最悪なんだけど、ホントに踏んづけたいくらいイヤなヤツと、そんな中に良いヤツもいる。その描き方がまた、ドラマティックで引き込まれる。

それでいてひたすら重苦しい訳じゃなく、アクションやサスペンス、ロマンスなどがてんこ盛り。ストーリーにグイグイ引き込まれる。
美しく明るい歌声が響くパーティシーンも、豪華。赤いルージュに赤いドレス。ウットリ。
そんな鮮やかなシーンにも、嫌〜な気持ちになるスパイスがあるんだけども。。
汚いシーンも印象的。。ヴァーホーベン監督って、そうか皆さんおっしゃる通り、容赦ナッシングなのね…。

スパイとして、女性として、耐えて耐えて耐えて耐えて…×100、からの慟哭と嗚咽。
過酷です…。

展開に夢中になれる映画!オススメです。
みー

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