第二次世界大戦下、南太平洋のどこか。
ボートで島に流れ着いた海兵隊員が、唯一取り残された尼僧に出逢う。
日本軍が侵攻してくるが、基本は2人のプラトニックな恋愛映画。
ロバート・ミッチャムの魅力が光る、武骨だが思いやりのあるタフガイという役柄。
打ち寄せる波に身を隠したり、銃撃戦の中を突破したりと体を張る。

うわっ、また誰も観てない状態。キャストが2人しか載ってないがエキストラ以外は本当にこの2人しか出てこない。朴訥なところがスタローン的なロバート・ミッチャムもいいが、彼の魅力を引き出してなおかつ美しさと可愛らしさと誠実さを発散するデボラ・カー。デボラ・カーの尼僧役なんていいに決まってるじゃん。

• #☆戦争
• #☆無人島
• #☆日本
• #☆V1

太平洋の孤島に男女がふたり――アメリカ海軍兵と尼さんのボーイミーツガールもので、WW2太平洋戦線という時代設定。
日本軍に見つからないように立ち振る舞うことや、食料の確保に苦労する話や、病気→回復などのサバイバルものの条件も満たしてて、見応え十分。
当時の欧米人にとってはあり得ない魚を生で食べるくだりもあった。
尼さんはウミガメ捕獲、調理して食べて大満足してる快活なキャラ。「イーダ（2013年）」と同じく修道誓願前という設定。
ふたりで過ごすうちにお互い惹かれ合って、果たしてそのまま修道誓願するのか否かというドラマ的に申し分ない展開。
日本軍のミリタリー考証がけっこう本格的で、宮城遙拝みたいなことをしてたり、備品に「横鎮（横須賀鎮守府の略）」の文字があったり、日本酒は「白鹿」だったりする。剣道（銃剣道？）の教練があったので、学徒動員されたばかりの兵たちが現地で新兵訓練受けてたところかも。
囲碁を始めたのはいいけど終盤の盤上がめちゃくちゃだったり、日系アメリカ人が多かったのか日本語やイントネーションが微妙にあやしかったりするのはまあ許容範囲かと思う。
太平洋の孤島で、アメリカ兵と日本兵が二人きりで過ごす「太平洋の地獄（1968年）」の関連作として押さえておきたい一本。