新潟の映画野郎らりほう

夜と霧の新潟の映画野郎らりほうのレビュー・感想・評価

夜と霧(1955年製作の映画)
5.0
【地獄】


600万の死者…現実味希薄な[数字で表された悲劇]が現実のものとして浮び上がる。 地獄に落された人達の苦しみと その人々を地獄に追いやったのも また[人]であるとゆう主題は、数々の愚行をナチの行為として思考を止める事をせず、誰しもが地獄の導き手と成り得るのだと説く。~人はここ迄他者に残虐に接す事が出来るのだと、決して傍観者であるなと。

静謐過ぎる映像が断末の叫びを想起させる。

斬首・骨と皮だけになり、この世の尊厳の全てを奪われた人々から 尚も発される訴えから目を逸らすな。


【地獄】…本作に、これ以外の形容する言葉を私は持たない。




《DVD観賞》