夜と霧の作品情報・感想・評価・動画配信

「夜と霧」に投稿された感想・評価

今の収容所と過去の実際の収容所のシーンをまとめた、30分ほどのドキュメンタリー。

収容所に残る爪痕から伝わる被害者の苦しみが当時のナチスの暴挙の記録を残している。

死体が映ったりするので、そういうのが苦手な方にはオススメしません。
記録映画に中立性があるのかは疑問かも。『ショアー』しかり『シンドラーのリスト』しかり、「アウシュビッツ以降、詩を書くことは野蛮である」というアドルノの言説を検討。これを残すことができたってこと自体価値がある。今、世界で観られるべき作品だと。ヴィクトール・フランク
mam

mamの感想・評価

3.2

このレビューはネタバレを含みます

元レジスタンスの原作者ジャン・ケロールの強制収容所での体験をもとに生々しく語られる、初期アラン・レネ監督作のドキュメンタリー。
41年ヒトラーの総統命令に由来する「夜と霧」

収容所内では管理番号の刺青以外にも、不可解な序列が存在する。
赤い印は政治犯 < 緑の印は刑事犯 < カポ(囚人の役人) < 親衛隊 < 所長
ドイツ人の刑事犯なども収容されており、ユダヤ人には星印がつく。

カポは囚人の役人として親衛隊の手足となって囚人を締め上げる卑劣な存在。同じユダヤ人でありながらカポは虐待や重労働を免れ、個室や服も与えられた。
青い縞の服は囚人用、カポは普通の服が許され、服により分類される"夜"と"霧"

動けなくなった囚人が医務室で待つのは死の注射。目を開いたまま絶命するものも。外科病棟で行われる無意味な切断や去勢、化学物質を使っての人体実験まで。

大量に積み上げられた、死体や刈り取られた髪の毛の山...。
髪は毛布に、骨は畑の堆肥に、死体からは石鹸、皮膚は乾燥して紙代わりに。家畜の如き扱われ方に言葉を失う。

プルドーザーで処理される死体の山...直視できない凄惨な映像が延々と映し出され、人間はこれほどまでに残虐になれるのかという恐怖に震える...。

記録映像によるモノクロ部分と、カラーによる10年後の空虚な空間の対比に胸が詰まる。

2022-221
1955年にフランス人監督が、現存する収容所の写真やフイルムを編集した、45分のドキュメンタリー作品。

1933年にヒットラーがドイツ首相に任命されると、即、収容所建設を命じ、当時は建築業者が工事を請け負おうと、利権や賄賂が飛び交ったらしい。
しかし当初の収容所は、政治犯や刑事犯を送り込む為のもので、特に「ユダヤ人だから入れられた」という訳ではないので、映画に使われている映像は、1942年にヒトラーが「ユダヤ人絶滅計画」を発動してからの物がほとんどではないかと思う。
ユダヤ人やロマ人(ジプシー)を収容する「絶滅収容所」(アウシュビッシュ等)が作られたのは、1942年以降なので。

映像では、胸にユダヤ人を示す「ダビデの星」の黄色い星型のバッチを付けた大量の人が、貨物列車に乗り込むところが映されている。
ここでは皆、まだコートなども着て身なりは良いのだが、一歩収容所に入るや、男女共丸裸にされて、髪の毛を丸刈りにされ、腕に囚人番号の刺青をされる。

コンクリートの天井に、爪で引っ掻いた跡がたくさん残るガス室はもちろん、終戦直後に連合国側が撮った映像なのだろう、首を切られた人間の遺体も複数並び、死者の髪で毛布、人間の脂で石鹸、皮膚では紙が作られていた映像も映り、この収容所に入れられた人達が家畜同然の扱いだったことが分かる。

本当に膨大な数の屍を、連合国が大きな穴を掘って遺体を埋めている映像も映っている。
私は白黒だったから最後まで見れたものの、これがカラーだったら、途中で見るのを止めてしまっていただろう。
それ程、凄惨である。

ガス室で殺された人などいないとか、殺された人はほんの少数だ、という人もいるが、この映像を見れば、何も言えなくなるだろう。
一人旅

一人旅の感想・評価

5.0
アラン・レネ監督作。

フランスの名匠:アラン・レネが終戦から10年後の1955年に撮った短編ドキュメンタリーで、アウシュビッツ強制収容所の真実をありのままに世に伝えた映画遺産であります。

二次大戦時、多数のユダヤ人が移送され虐殺されたアウシュビッツ強制収容所の真実を、戦時中の記録映像(モノクロ)と戦後10年が経過し廃墟と化した1955年現在の映像(カラー)を交互に映し出していく構成により暴き出した、ホロコーストを題材としたドキュメンタリー作品で、上映時間約30分の短編映画ながら、スチール写真や記録映像など当時の状況が克明に分かる資料をふんだんに用いて、“あの時あの場所で何が起きていたのか”―を明らかにしています。それと同時に、雑草が生い茂った現在の収容所の様子を映すことで、年月の経過による“歴史の風化”に対して警鐘を鳴らしています。

思わず目を背けたくなるような当時の生々しい記録映像と写真の数々に、ユダヤ人に対するナチス・ドイツの蛮行を改めて思い知らされる作品で、宿舎内部の様子や焼却炉、ベッド、トイレ、シャワー室、独房、病院、人体実験室、処刑場、鉄条網、監視台など収容所の詳細がナレーション付きで克明に映し出されています。

死んだ女性の髪の毛が山のように集められた光景や、いくつもの死体がブルドーザーによって雑に片づけられていく凄惨な光景は、余りにも現実離れしたものですが、これらが紛れもなく真実であることに胸が締めつけられます。歴史の真実をありのままに伝えている点で、いかなる劇映画も生み出せない価値を提示しているドキュメンタリー史上屈指の映画遺産で、アウシュビッツ収容所を近く訪問予定の方は事前に本作を観ておくことをお勧めします。
matsu

matsuの感想・評価

4.0
フォロワーさんのレビューを読んで興味を持ち鑑賞!!

第二次世界大戦時の強制収容所についての詳細を知ることができました。非常に勉強になりました!!

ナチスによりキツイ労働を課され食事もろくに与えられなければあのような姿になりますよね。死体などショッキングな映像がありましたが気味悪さは感じませんでした。

逆に今後もこの事に目を背ける事なく、戦争・侵略・戦争犯罪(殺人、略奪、性暴行)を撲滅するべきという思いが強まりました。
2022 19
本当に怖くて残酷で戦争は人を狂わせると心から思った
この後気持ち悪くなったけどこういう時に食えないと死ぬと思って頑張ってご飯食べた
Ken

Kenの感想・評価

3.1


ナチスのアウシュビッツ収容所の一連を見せた作品。

ナチスや海外からの見え方ではなく、どちらかというと、収容された人からの目線で序盤は語られていた。

そこは、すごく、新しいと思った。

ただ、次第に、やっぱし、後から見た人間からの見え方、説明になってしまってて、そこは、残念に感じた。
G

Gの感想・評価

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「忘却」してはならない記録という意味でレネの作家性が如実に表れる
kch

kchの感想・評価

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これはなんとも衝撃的な記録映画なのだけど、でも、とある夏にアウシュヴィッツを訪ねた時、同じ資料がそこにあったのだよな。たくさんの女の髪、たくさんの眼鏡、たくさんの革の鞄。そして、亡骸の写真。

広島の原爆資料館も凄惨だが、ビルケナウも凄惨で、命を軽々しく扱ったことへの憤りは同じでも、恐怖の種類は少し違う。
スイッチひとつで爆弾を落とした人間への怖さと、長い時間同じ空間で生活をしながらも迫害し続け、作業のように人を殺し続け、燃やし続ける人間の、怖さ。見たことのない人間を殺すのではなく、隣にずっといる人間を殺す。隣人から髪や眼鏡や鞄を奪い集めて、さもコレクションかのように取っておく(売るのだけど)。
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