しんしん

ギャング・オブ・ニューヨークのしんしんのレビュー・感想・評価

3.7
スコセッシ作品の中でも特にキレが無く、何を伝えたいのか分からなかった。
開拓時代、1863年のニューヨークを完璧に再現しておりその点は高く評価できる。
当時の無法地帯感をリアルな暴力描写で表現しており、スコセッシらしい演出は健在。
ただ、ストーリーがとっ散らかっていた。テーマも希薄で脚本に一貫した筋のようなものが無いように思える。
歴史の転換点に居合わせながら、何も出来ず名前すら後世には残らない端くれ者を描く、というスコセッシの一貫しているテーマ性は本作にも見つけられた。
勿体ない点は多々あるが、完成度は高く紛れもないスコセッシ映画だった。
優先度は低いがスコセッシ好きは見て損はないと思います。
ダニエルデイルイスがこの後に真反対にいたリンカーンを演じるって思うと本当に因果だな〜って思った。