ピエールパオロパゾリーニ監督作
西ドイツのブルジョワ青年を描く現代編と中世で荒野で彷徨う青年を描く中世編の往復による物語を通して資本主義を批判した作品。
ブルジョワ青年のジャンピエールレオーは獣姦を、中世の青年は人肉を食すが、これはあくまでセリフ上での提示であって「ソドムの市」のような直接的な描写は全く無い。
資本主義の消費システムをパゾリーニは豚に例えたのだろう。最後に豚はレオーを食べてしまったと語られる、すると父は絶対に喋ってはいけないぞと忠告をする。権力者を体現する父はその問題を理解してあえて見て見ぬふりをする。崩壊の結末を知った上で口を閉ざす。
それでもやっぱり全体として何が言いたいのか分からなかった。台詞は暗喩した詩のようであり、結論は霧の中へ。