なんとも切ない物語である、映画『レナードの朝』
実話をもとに著作したオリバー・サックスの『Awakenings』をベニー・マーシャル監督が脚色し映画化した。
慢性神経症で寝たきりの重症患者レナードとその専門医師セイヤー達の “病い” との闘いを描いた医療ヒューマンドラマ。
我々にもいづれは訪れる “認知症候群” のリスクにも通じるものであり、切実な思いが貫かれる。
レナードのロバート・デ・ニーロ、セイヤーのロビン・ウィリアムズ
二人の名優の名演技が俊逸である。
一瞬光明が灯されるも儚くも消え去る状況の経過を巧みに演じ切る両者のスキルは見事というしかない。
特に、最後のダンスシーンは最高の見せ場となっている。