ひろ

歓びを歌にのせてのひろのレビュー・感想・評価

歓びを歌にのせて(2004年製作の映画)
4.1
スウェーデンで160万人を動員する大ヒットを記録し、第77回米国アカデミー外国語映画賞にノミネートされた2004年のスウェーデン映画

スウェーデンで国民の5人に1人が観たという大ヒット作品。スウェーデンっていったら家具とか雑貨、ファッションとセンスが抜群な国。だから期待も高かった

音楽に全てを捧げてきたダニエルだが、唯一愛した母親を子供の頃に亡くし、人を愛することもなくなっていた。そんなダニエルが故郷の小さな村の聖歌隊と触れ合い、音楽への情熱と愛を取り戻していく姿は感動的

村人もDVに悩む女性とか太ってるから馬鹿にされてきた男性など色々悩みを抱えている。そんな村人もダニエルに音楽の歓びを教えられて変化していく。

DV旦那とか変化を嫌う牧師っていう反対勢力がいい具合に効いてるね

ダニエル役のミカエル・ニュクビストはスウェーデンを代表する名優。心身共に疲れはてた天才指揮者が再生していく過程で、表情も活き活きしていく演技は素晴らしかった。

どんな人にも分け隔てなく接するヒロインのレナを演じた新人女優フリーダ・ハングレン。この女優はかわいいだけじゃなくて、すごい人を惹き付ける天性の才能があるね

DVに悩むガブリエラがソロで唄うシーンは、彼女の圧倒的な歌唱力に釘付けになった。ガブリエラを演じたヘレン・ヒュホルムは、スウェーデンで有名な歌手みたい

この作品は音楽映画の中でも、終わり方が印象的だった。「天使にラブ・ソングを...」みたいな全て出しきってハッピーエンドみたいな作品も好きだけど、ああいう終わり方はすっきりし過ぎて余韻が少ない。しかし、この映画のラストは先を想像させるし、深い余韻に浸ることができた。

スウェーデンで大ヒットした音楽映画ってだけでも興味深いと思うし、期待を裏切らない作品になってるから楽しんで
ひろ

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