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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズのytのレビュー・感想・評価

3.8
シリーズ12作目。ギャグ展開の多いクレしん映画では珍しい、シリアステイストな変化球映画。物語の内容的にも重いシーンは多々存在するが、シリーズ初の西部劇も文句なしの出来で面白い。テレビ朝日開局45周年記念作品の時だったからなのか、映画の中で映画を扱う作品になっている。

[あらすじ]
→ ある日、映画館で遊んでいたかすかべ防衛隊。そんな中、しんのすけ以外の皆の姿が消えてしまう。しんのすけは家族を連れて再び映画館に行く。すると突然スクリーンで西部劇が上映され始め、その刹那、しんのすけたちは西部劇の町に迷い込んでしまった。 様々な出来事が待ち受ける中、しんのすけ達は無事に春日部に帰ることが出来るのか、、。

[レビューとみどころ]
・クレしん映画といえば、家族の絆が描かれることが多く、友情にスポットを当てた映画は無かった。しかし、今回はガッツリ友情もの。メインは本当にかすかべ防衛隊の5人。前作のヤキニクロードから一転した雰囲気な為、より友情の強さが際立つ。

・個人的に、映画の中で映画を観る、というプロットがめちゃめちゃご馳走で(ドニー・ダーコ、ノッティングヒルの恋人、グリース等)、この作品もその一つ。ファーストコンタクトが潰れた映画館というのがまた一味近くて大好き。

・また、しんのすけが初めて本気で恋をしたヒロインも登場。惚れたな、、と言われた後に、つばきちゃんは中学生、ロリコンじゃないと答えるしんのすけには笑ったが。何歳だよ笑。

・この作品は何かと考察される事が多い作品というのも特徴。つばきちゃんが実はシロ説、劇中では2年経っていた説など様々。個人的にはつばきちゃんがシロ説は様々な問題点を公式がバッサリ切ってるため違うような気がするが、靴下を履いてない、という考察に関しては違和感があると自分も思う。

・とはいえオトナ帝国、戦国合戦等名作を生み出した原監督から変わってメガホンをとった水島監督は良い仕事をしたと思う。変に失速感も無かったし、むしろクレしんの新しい道を開いた監督なのではないだろうか。自分的にはこの後から失速したかなぁ、と。好みではない作品が多い。

👉クレしんの中では塩梅の効いた良い作品ではある。評価は割れることが多いらしいが、シリアスかつ面白くて良い作品だと思う。クレしん映画を観たことない人は、これを一発目に観るのではなく、他の映画を観てから観ると良いかなあ。
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