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インクレディブル・ハルクのytのレビュー・感想・評価

インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)
4.0
MARVELコミックのキャラクター、ハルクをベースに、MCUシリーズ第2作目となるアクション映画。監督は、トランスポーターやグランド・イリュージョンなどを手掛けたルイ・レテリエ。とある研究がきっかけに生まれた、感情のコントロールもままならない悲しき巨大な姿のヒーロー。愛する人との愛情を軸に、ハルクとしての姿の葛藤と闘いを描く。

[レビュー]
・本作は、MCUシリーズの公開前作にあたるアイアンマンよりもシリアスなテイストで、映像の迫力感も含めまた違った良さがある。アボミネーションとのラストは、没入感が凄く、時間が経つのを忘れる程。ストーリー展開も分かりやすいため、状況整理がしやすいのもGood。

・オープニングから、映像をフラッシュバックするような演出で、軽くあらすじを流す。アップテンポな音楽と共に始まったオープニングは、ジェームズ・ワンのSAWやマリグナントを思い出す。途中、ブルースが逃げ回るシーンがあるが、そこはアクションというよりはサスペンスに近い。ブラジルの街並みがスピーディに映像の中で流れ、キャラの設定理由から動きが縛られるのも、設定が上手く内容を大きくさせないようになっていて絶妙。アイアンマンのような、人々から愛されるヒーローとはまた違い、想う人の為に行動する悲しきヒーローだが、感情移入がしやすいためそれはそれで良かった。

・物語は、所々MCUシリーズに繋がりそうな場面が転がっていたが、ヒーローものというよりはリヴ・タイラー演じるエリザベス・ロスとの恋愛ものと言ってもいい。雨の中で2人が見つめ合うシーンが好き。男女としての愛、親子としての愛。色々な視点からの愛が描かれていた。

・また主役のブルース役を演じたエドワード・ノートンの演技は素晴らしかった。筋肉はあってもそこまで大きくない体と、心優しい科学者のあの雰囲気は、ハルクと良い対比になっていて良かったし、ある意味ギャップだった。あのベッドに寝て実験するシーンの演技とか上手すぎない?

・ラストシーンも胸熱。まさかまさかのあの人が登場し、これからのシリーズへの期待と興奮をもたらしてくれる。本当に凄い。”映画”というエンタメを毎回最高のものにしてくれている。粋だね。

👉アクションとラブロマンスの塩梅が非常に良い、上質なアクション。シリーズへの今後の期待とワクワクが溢れる一本であった。
(鑑賞は11/27)
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