Adachi

処刑教室のAdachiのレビュー・感想・評価

処刑教室(2008年製作の映画)
3.0
前半はマイノリティー男子が一念発起して新聞を書く、中盤は事件の謎とマドンナとの関係の二つがより深まり、後半は両方一気に解決!といった感じ。

・学園内の事件の解明
・マドンナとの恋の成就
今作、大きく分けてこの二つの話なんですが、メインの二つの話が自然に混ざり合う展開がとても楽しく、1:2:1の三幕構成が丁寧な配分で起承転結していて、とても楽しく観れました。

ただ構成は良かったんですが、お話に少し無理があるかなと感じました。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、犯行動機があまりに安易で計画性ないし、犯行方法がリスク高すぎるし、いくらなんでも都合良くコトが運びすぎだろ!な印象です。

ただ個人的に今作の白眉はやはり「おっぱい」です!もっと言えば、おっぱいの”見えそうで見えない”表現がとても絶妙で素晴らしい。
これは真面目な話で、終盤にマドンナのおっぱいが出てくるのですが、この映画はそのおっぱいが「見える/見えない」の構図や撮影方法で、彼女が主人公に「心を開いているか」彼女が「本当に心を開いているは誰か」という心情の比喩を描いたんじゃないかと思います。

例えば衣装やセットなどでセリフではない非言語的な表現で登場人物の心情描写する演出はよく見ますが、「おっぱいと乳首」でそれを表現する映画は今まで出会った記憶がないのでお見事な演出だなと思いました。

「これからもおっぱいに対し、真摯に真面目に向き合って行こう」
僕は新年早々そんなバカな事を思った次第です。
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