このレビューはネタバレを含みます
妻娘の復讐のために客を殺める理髪師スウィーニー・トッドと、犠牲者の肉をミートパイにして売る婦人が殺戮を重ねるホラー・ミュージカル。
二度目の鑑賞。
大分前に観た時よりもミュージカルに触れてきて、歌っていることに全く違和感を覚えることなく楽しめた。歌も音楽もかっこいい。何度もわくわくゾワゾワした。
明るい色彩の過去、暗くて寂しい色合いの現在、ドぎついほど鮮やかな妄想、どの場面も映像がずっと美しい。退廃的な街並みや服装もとても好み。パイ屋の虫だけはしんどかった。
テンポよく進むストーリーも、誰も救われないバッドエンドも非常に良き。やっぱりカニバリズムは最高にそそる。
剃刀で首を切るだけのシンプルな殺害方法でありながら、色々な角度からスタイリッシュに殺して、華麗に魅せるのは流石だった。
パイ屋の婦人の最期が可哀想すぎてつらい。首をスパッと殺られた人たちが幸せに思えるほどに酷い最期で、不憫だった。彼を愛していただけなのに。誰の死に様よりもエグくて、あのシーンが一番インパクトが強く残った。