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ロスト・ワールド/ジュラシック・パークのトルーパーcomのレビュー・感想・評価

2.5
ジュラシックシリーズの第2作。
『ジュラシックワールド/炎の王国』公開きっかけでひさびさに復習視聴。

<以下、ネタバレあり感想>

【1】展開について
好みの問題もあるでしょうが、恐竜たちが市街地に登場するっていう展開は個人的にはあまり好きじゃないです。

実質、怪獣映画になってしまう。サイズの小さいゴジラというか。それだったらTレックスの倍以上のスケールあるゴジラを観ればいいと思うんですよね。

ジュラシックシリーズのいちばんの魅力は「恐竜」っていう存在それ自体が持つロマンだと思います。
この地球上にかつて棲息していた伝説の生物・恐竜というロマン。

そして、恐竜のロマンは
・肉食/草食/翼竜etc 様々な種類がいること
・それらが多種多様に複数頭登場すること
・古代植物に囲まれた白亜紀/ジュラ紀的なジャングルの風景
こうしたポイントとセットで味わうものだと思います。

なので、街中でたった1匹のTレックスが暴れるという絵ヅラでは恐竜映画の魅力は半減してしまう。

ということで好みとしては
ジュラシックパーク>ロストワールド
ジュラシックワールド>炎の王国
になっちゃいますね。

【2】キャラクターについて
本作は脇のキャラクターが魅力的で、メインキャラクターが少し残念な感じです。

◼︎マルコム博士
前作から引続き登場ですが、少しキャラ変してしまった印象。皮肉屋で女好きだった彼が、本作では最初から最後まで冷静かつ真面目な優等生という感じで個性がなかったように感じました。
娘に対する対応も終始まともだし。

どうせなら、

他人がどうなろうが知らないといういうような斜に構えた態度/娘に対する扱いも雑

Tレックスの子供への執着を見て娘愛に目覚めて終盤に娘を命がけで救う。
的なドラマを描いて欲しかったなと。

◼︎サラ&ニック
この2人が好感度低いので観ていて少しストレスです。サラは学者のくせに血のついたシャツ放置してメンバーピンチにするとか無能すぎ。
あのシャツは娘のケリーのシャツにしとけば「子供だから仕方ないか」って我慢できたと思います。

ニックは単純に悪役ですよねもはや。
「弾抜いといたぜ(ドヤァ)」とか、それもう殺人だよね?とすら思う。

◼︎ローランド隊長
カッコいいし気遣いできるイケてるオッさん。
ハンターだけど応援したくなるナイスキャラだった。

◼︎エディ
崖から落ちそうになるトレーラーを必死に守ろうと奮闘しながら、Tレックスの餌食となる勇者(ハゲたオッサン)。本作のMVPである。

このシーンは120点をあげたい。
「いい人が死ぬ」コレすごく大事。

映画的ご都合主義で、主人公サイドは死ななかったり、結局助かっちゃう映画がほとんどじゃないですか。

でも、恐竜とか獣にはそんなの通用しないわけですよ。彼らは本能で動いてるから。
「いい人でもナイスガイでも喰われちゃうんだ」っていうことがすごく大事で、だからこそ次々と登場する恐竜に観客は手に汗握るわけですよ。

2018年に公開された第5作『炎の王国』に決定的に欠けていた要素です。


◼︎スコア
★2.5ですかね。

エディのシーンだけはステキですがそれ以外はうーん普通って感じです。
CGで驚くっていう性質の映画なので、時代が経つと脚本やキャラの弱さが目について点数低くなってしまいますね。
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