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オペレーション・フォーチュンのトルーパーcomのレビュー・感想・評価

3.0
ガイリッチー&ジェイソンステイサムの最強タッグによるスパイ映画
公開週にTOHOシネマズ池袋で観賞。客入りはそこそこって感じでした。

イギリス人監督はやっぱり007が大好きなんだなと思ってしまう映画。
ロジャームーア版あたりの軽薄でお気楽なスパイ映画の雰囲気がそこかしこに感じられた。


<以下、微ネタバレあり感想>



◆ステイサム不足...?
ステイサム映画と見せかけたヒューグラント映画だった。

スーパースターというには微妙にこれといった代表作がないような気がしなくもないが、とはいえ俳優としての絵力/存在感は抜群のヒューグラント。

そんな彼へのアテ書きかのようなキャラクター:シモンズ。決して好感度の高い善玉ではなく、むしろ悪役寄りのキャラクターながら、最後は全部彼が持っていってしまった。
個人的には彼のベストアクトだったように思います。


対して、ステイサム演じるフォーチュンというキャラクターは若干存在感が薄かったような印象。

いちおうM:Iシリーズのようなチームものスパイ映画ではあるが、ステイサム演じるフォーチュンというキャラは、格闘が強い以外にこれといった特徴/役割/存在感がなかったような印象。

他方で、狙撃手のJJ、天才ハッカーのサラはどちらもチート級の有能キャラで、これはこれで逆にあまり魅力がない。

脇キャラはM:Iシリーズのベンジーのようなどこか抜けたようなところもあった方がピンチの演出や展開へのスリルや興味が増すと思う。


◆ハリウッド俳優ダニー
ヒューグラントに加えて魅力的だったキャラが、ジョシュハートネット演じるハリウッド俳優ダニー。
顔がいいだけで他は本当にしょうもないこのキャラクターが、ゴタゴタに巻き込まれて右往左往する様子/そうはならんやろ的なアクション/展開の数々に終始ニコニコしてしまう。素敵


◆編集/カット割
オープニング、不自然なまでに強調される足音からの開幕は好きだった。
そこから序盤しばらくは「おっ!」と思うようなテンポのいい編集/見せ方が続いていたが、中盤〜終盤は途中で力尽きたのか、凡庸な編集になってしまったような部分もあり。

それでも終盤のヒューグラント演じるシモンズがハッタリをかますシーンは台詞回し/爆発の演出/悪役のリアクションと見事に決まって気持ちいいシーン。

あと、車でのチェイスシーンも良かった。

ただ、これはイイ!ってなるいくつかのシーンが、すべて主人公フォーチュン不在なのはいかがなものかと...

全体に、ステイサム不足を感じましたが、スーツ姿のステイサムはとてつもなくカッコよかったです。


◆スコア
★3.0かな。
このくらい軽くてお気楽なスパイ映画もまあ楽しいよねって感じ

ただ、ステイサム映画/ガイリッチー映画としてはちょっと物足りなかったかも。

ガイリッチーなら近年だと『ジェントルメン』の方が格段にリッチでゴージャスでオススメです
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