ぼのご

御法度のぼのごのレビュー・感想・評価

御法度(1999年製作の映画)
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時代劇。物の怪が出て来たりするわけではないんだけど、妖しい不思議な雰囲気ですごく引き込まれた。

殺陣シーンもしっかりしてあって、田代の北辰一刀流の剣先がちゃんと揺れていたり、それぞれの剣の流派が反映されているみたいで稽古場面に熱気があった。

男を狂わす美少年、加納を演じる若かりし頃の松田龍平さんがめっちゃ可愛い。
勘の鋭い苦労人の土方歳三が狂言回しで、たけしの役としては結構珍しかった。明快で捉えどころの無い沖田総司も、良い人感溢れる山崎丞も魅力的。遊女役で神田うのさんが一場面だけ出るけどインパクトあった。どのキャラクターも個性が光っている。
映画のチラシに大島渚監督による役者紹介があって、みんな役に関連して紹介されているのに近藤進役の崔洋一さんだけ「崔は新宿の酒場で一度も喧嘩に負けたことがないんだよ」って全く役に関係ない紹介されていて笑った。

台詞の中にちょいちょい知らない用語が出てきて、自分の知識不足が残念だった。加納がまだ前髪を落としていないことに関しても「あいつは何故前髪を切らないのか。あれでは誘ってくれと言っているようなものだ」って言及があって、当時は成人したら前髪を落とすのは当たり前だったのかもしれないけど、それがなんで「誘ってくれと言っているようなもの」ってことになるのかとかも、その感覚がさっぱりわからなかった笑
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