97点。
ケイジ×キューザック×トレホ×レイムス×ブシェミ×マルコヴィッチという最強の布陣。
当時のケビン・ベーコン、ピーター・ストーメア、レイ・リオッタ、パワーズ・ブース、マイケル・アイアンサイド、ウェズリー・スナイプス、ウィリアム・ボールドウィン、ウィリアム・フォーサイスあたりがいれば、150点の映画になっていただろう。
この作品での演技が強烈すぎてハリウッドは、ジョン・マルコヴィッチに犯罪者役をオファーしまくった。それが嫌になった彼はしばらくヨーロッパ資本の作品へ出演をしていたので、この作品公開から数年間はヨーロッパとアメリカの合作が多い。
ちなみにマルコヴィッチが演じたサイラス役は、ウィレム・デフォー、ミッキー・ローク、ジェイソン・アイザックスがオーディションを受けて落とされている。そのほか、ゲイリー・オールドマン、ロバート・デ・ニーロ、ジェームズ・ギャンドルフィーニ、ウィリアム・ハート、ジャック・ニコルソン、ティム・ロビンス、マイケル・キートン、ジョン・トラヴォルタ、ピーター・ウェラー、ブルース・ウィリス、リチャード・ドレイファスもサイラス役の候補だった。
スティーブ・ブシェミが演じた大量殺人鬼ガーランド役は、元々ティム・ロスにオファーされるはずだった。
連邦保安官ラーキン役の候補には、ロバート・ダウニー・Jrとチャーリー・シーンも挙がっていた。
主人公キャメロン役には、パトリック・スウェイジ、ジャン＝クロード・ヴァン・ダム、カート・ラッセル、ジョニー・デップ、スティーヴン・セガール、キアヌ・リーヴス、ブラッド・ピット、ドルフ・ラングレン、シルヴェスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガーが候補として挙がっていた。ブルース・ウィリスに関しては、サイラス役にも挙がっていたのでW候補。製作のジェリー・ブラッカイマーは、最初からニコラス・ケイジを主役にプッシュしていた。
ベガス上空を低空飛行するシーンは本当に墜落だと思われ、撮影中に通報されまくった裏話も。
ジョン・キューザックは、この映画のことが嫌いだと公言しており、「ギャラのために出演した」と話している。マルコヴィッチも出演理由はギャラだと回答しており、本作出演のために【エア・フォース・ワン】出演を蹴って、その結果ハリソン・フォードが主役に内定した。
JJ・エイブラムスは、サイモン・ウェストの右腕として本作と【60ミニッツ】で脚本の仕上げに関わったが、ノンクレジットなのは有名な話。
そして、ドン・シンプソンと絶縁した後のジェリー・ブラッカイマー・フィルムズ最初の作品である。本作のプロットが気に入らなかったシンプソンは映像化を拒否し、ブラッカイマーはやっと製作に踏み切れた形になる。
〈あらすじ〉
元陸軍特殊部隊の隊員・キャメロン(演. ニコラス・ケイジ)は、妻にしつこく絡んでくるバーの客がナイフを持ち出したことから、それを奪って刺殺してしまう。
第1級殺人で有罪となったキャメロンは連邦刑務所に服役することとなるが、模範囚であることが認められて仮釈放の機会が与えられる。
キャメロンは、アラバマ州の刑務所へ移送予定だった友人ベイビー・オーと一緒に囚人用護送機【コン・エアー】に乗せられることに。
しかし、【コン・エアー】に同乗する高度な知能を持つ凶悪犯・サイラス(演. ジョン・マルコヴィッチ)とブラック・ゲリラ・ファミリーの最高幹部ダイアモンド・ドッグ(演. ヴィング・レイムス)、不倫した妻とその家族を皆殺しにしたスプリーキラーのクレイジー・ビリーを中心とした囚人一派が脱獄計画を立てていた。
サイラスたちは【コン・エアー】を乗っ取ると、飛行機経由地にあたるカーソンシティで着陸。看守のフリをして脱獄計画の黒幕である麻薬カルテルの大物・シンディーノら囚人の身柄を引き取る。
一方、連邦保安官のラーキン(演. ジョン・キューザック)は、いち早くサイラスの脱獄計画に気づき、唯一の料金であるキャメロンとベイビー・オーに協力を求めて・・・。
色々書いたが一つだけ言える。
この映画をクソだという人間とは絶対に仲良くなれない。フェイス/オフとコン・エアーはアクション映画の最高峰だと思ってる人はみんな友達だ。
