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パトリオット・ゲームのクレセントのレビュー・感想・評価

パトリオット・ゲーム(1992年製作の映画)
4.0
この作品は作家トム・クランシーによるジャック・ライアンシリーズのひとつで、1992年に製作された。この映画の見どころはフィクションでありながら現実の米国の諜報活動の一端が観れるのである。今から30年も前の映画でありながら、CIAは既に軍事衛星を屈指して敵を監視し、自国の諜報活動を支援していた。当時のオペレーション・システムは今と比べると脆弱でありながら、衛星を屈指して人物の特定ができていたということである。そこへいくと、それから20年たった2012年に同じく米国で製作された映画ゼロ・ダーク・サーティになるとCIAの特殊部隊によるビン・ラディン殺害を描いた奇襲作戦が紹介された。当然ながらCIAのオペレーション・ルームの精度が格段に向上し、衛星を通じて生々しい実態が手に取るようにわかるようになった。更に10年たった今では、衛星からの直接攻撃が可能になったとも言われており、米国と敵対する亡国指導者は常時監視されている脅威を隠さないようだ。ところでこの作品は「愛国者の戦い」という題名だが、内容は互いの家族への攻撃によることから私怨による復讐劇となっており、双方とも組織から逸脱していることから、とても愛国者たちの戦いとは言えなかった。ちなみに主演のH.フォードは昔から大統領をやっても、警官でもまた冒険家であっても絶対に死なない男を演じているので、ファンは落ち着いて観ることができるのである。
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