R

リプリーのRのレビュー・感想・評価

リプリー(1999年製作の映画)
3.4
やっぱ夏といえばBLやねぇ。こりゃBL好き女子やゲイボーイズにはたまらぬ映画やろね。主人公リプリーがとある大富豪のおっさんから、息子のディッキーをアメリカに連れ戻してくれって頼まれて、イタリアに飛んでひとまずディッキー親睦を深めていく。このディッキー演じるジュードローがイケメン過ぎて目の毒! 浅黒い肌の美しい体に絶妙にセクシーな毛を生やし、瀟洒で自信たっぷりな身のこなし、彫刻のような美顔に浮かぶやんちゃな小僧の表情。それにひきかえリプリーの芋くさいこと! 完全なる芋! マットデイモンがピッタリすぎてかわいそう! 若き日のマットデイモンは今より全然芋くさい。が、それが、ディッキーとの鮮やかなコントラストを成してて、いいんですねー。リプリーがディッキーに羨望と恋心を抱き始める微妙な感じがいいんですよー。特に入浴シーンのエロティシズムむんむんさにはむせかえった。ジュードロー、美男すぎる。おケツ丸出しのみならず竿のシルエットも確認できるのでファンは是非見るべし。リプリーとの視線の絡み合いがエロい! ほんで、惚れたあとの、ゲイボーイズならば大いにあるあると感ずるであろう、哀しい行動の数々! 特に電車シーンね! ほんで、中盤から後半にかけては、リプリーのえーー!こいつ芋で哀しいだけでなく、本気のバカなのでは!な動きがあまりにもアホなので、スリリングにすらなっていない笑 なのにそれでいろいろうまくいくからええええ?!と反り返ることを禁じえぬ。そして、さらにはピーター君というアナザー芋とのほのかな恋がどうなるか?という顛末で、これまたえええええ!なエンディングに導かれ、内容の割に長すぎ!と唸らざるを得なかった。なんかねー全体的に映像も語り口もごちゃごちゃしてる感じがあって、テレビドラマ見てるような気分になった。だからケイトブランシェットの演技が浮いて見えたり。グウィネスパルトローのビックリ演技がひどかったり。でもP.S.ホフマンは何で見ても完璧な演技。何故死んだ。後半、リプリーのなりすまし作戦が決行されるあたりからは、マットデイモンも一皮むけてなかなかのイケメンに見えます。が、とにかくジュードローがヤバい。当時はおそらく世界一のイケメンだったに違いない。いまやハゲのおっさんになってしまった悲しみが怒涛のように押し寄せる。リメイク元¿となる太陽がいっぱいは、リプリーの方をアランドロンという当時絶世のイケメンが演じてて、本作とは真逆、テーマ自体ももっと曖昧で、不思議な映画だったのが、本作ははっきりとゲイボーイズの哀しみが引き金となる犯罪映画として作られている。悪くないんやけどなー。もっとすごい巨匠に是非ともリメイクしてもらいたい作品ですね。ジュードローを見るために前半だけ繰り返し見るのはアリかもしれません。ホントに美の塊。美は、滅びない。
R

R