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チェイシング・エイミーのkuuのレビュー・感想・評価

チェイシング・エイミー(1997年製作の映画)
3.6
『チェイシング・エイミー』
原題 Chasing Amy.
製作年 1997年。上映時間 114分。

レズビアンの女の子に恋をした不器用な漫画家のタマゴの青年の姿を描いたラヴ・ストーリー。
監督・脚本は『モール・ラッツ』(ビデオのみ)の新鋭ケヴィン・スミス(出演も、また、彼は、アリッサを演じる当時のガールフレンドのジョーイ・ローレン・アダムズとの経験に触発された脚本を書いたそうです)。
製作はスコット・モージェ。
撮影はスミスの監督第一作『The Clarks』のデイヴィッド・クライン。
出演はベン・アフレック。
ジョーイ・ローレン・アダムズ、ジェイソン・リー、「フラート」のドワイト・ユエルほか。

ホールデンとバンスキーは、共同で人気コミックを描いて暮らしていたが、あるコミック・フェアで女流漫画家のアリッサに出会う。
ホールデンは彼女に一目惚れするが、実はアリッサは同性愛者だった。
しかし、それにもめげず、ホールデンはアリッサに猛烈アタックを仕掛けるが。。。

6月22日にBS松竹東急『夜8銀座シネマ』にて視聴し、記入漏れしてました。
今作品は、骨太のユーモアが滲み出る、巧妙で魅力的な都会のラブストーリーでした。
セクシュアリティとそれにまつわるあらゆることを検証しているけど、指摘されていることがすべて率直かつカラフルに表現されているにもかかわらず、一瞬たりとも真実味に欠けることはないかな。
異性愛者の男性が同性愛者の女性と恋に落ちるというストーリーはそうそうあるものではないし、このコンセプトは映画として大失敗につながりかねないけど、今作品は個人的にすべてを重ね合わせることに成功しているかな。
今作品には予想できるような落とし穴はなく、何もかもがきれいにパッケージされている。
好感が持てるが、その反面欠点もあり、通常期待されるようなものを必ずしも得られないかな。
あるいは与えられない登場人物たちが登場するし、次に何が起こるかわからないと感じたかな(よい意味ではなく)。
ただ、非現実的であることはなく、一貫してオフビートであることに成功しているのが好きになれたかな。
ベン・アフレックとジョーイ・ローレン・アダムズは信じられないほどの相性を見せ、彼らのような風変わりな関係が持つであろう感情的な複雑さを完璧に表現してました。
ジェイソン・リーも、漠然とした嫉妬心を抱く親友の役柄でよかった。
この映画で気になったのは、叫び声が多すぎることと、少しムラがあった。
とは云え、全体的にはとても気に入ったし、ケビン・スミスがこのような素晴らしい作品を生み出していることに感謝かな。
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