鍋レモン

白雪姫と鏡の女王の鍋レモンのレビュー・感想・評価

白雪姫と鏡の女王(2012年製作の映画)
3.8
⚪概要とあらすじ
『インモータルズ -神々の戦い-』のターセム・シンが、グリム童話「白雪姫」を原作に放つファンタジー。

幼いころに国王であった父を亡くし、邪悪な継母の女王(ジュリア・ロバーツ)によって城に閉じ込められたまま育った白雪姫(リリー・コリンズ)。ある日、舞踏会に忍び込んだ彼女は、そこで他国の王子(アーミー・ハマー)と運命の出会いを果たして恋に落ちる。だが、王子との政略結婚を狙っていた女王は、白雪姫を森へと追放。森で7人の小人と出会った白雪姫は、彼らと生活を共にしながら戦い方や知識を習得する。亡き父の国を守り、愛する王子を取り戻そうと、彼女は女王に戦いを挑む...。

⚪キャッチコピーとセリフ
“おとぎの国で バトルが始まる。”

「今や白雪姫の親代わりは 世にも美し〜い王妃だけ」

⚪感想
笑えて泣けて幸せになる作品。

定番のプリンセス作品とひと味違い、アクションあり、ユーモアあり、皮肉ありと不思議な世界観。
白雪姫だけど絵本やディズニーのものとは全く違う。

とにかく衣装とセットが可愛いくてオシャレ。
日本人の石岡瑛子さんによるもので本作が遺作となったそう。ラストにも石岡瑛子氏に捧げると登場する。
ドレスの丈とかくびれ部分、色の組み合わせが独創性があるけどそれがやりすぎてなく可愛いし、白雪姫という世界観が守られている。
ダンスシーンでの白鳥やうさぎ、クジャク、恐らくゴキブリをモチーフにした衣装が可愛い。
女王のイエローのドレスもいいけれど白雪姫のブルーにオレンジの大きなリボンが背中に施されたドレスが素敵。

人をコマにしてのチェスと鏡よ鏡のシーンからもうなんかオシャレで好き!!ってなってしまった。
トリートメントのシーンも良い。苦手な人いそうだけど。

コメディー要素が個人的にツボにハマりすぎて基本ゲラゲラ笑ってしまった。
セリフの言い回しが面白い。

白雪姫だけど似て非なるもの。
所々のリンゴやキスなど原作とは違う使われ方をしていてそれがまたセンスが良くてテンションが上がってしまう。

白雪姫役のリリー・コリンズがすこぶる可愛い。キリリッとした眉毛が印象的。
ずっとキラキラしてる。

ジュリア・ロバーツが悪役を演じているのを初めて観た。
悪女のイメージはないけど登場した瞬間からなんの違和感もなく普通に馴染んでしまう演技力。
女王の「パンこそ肉」は名言かな。
笑った顔が凄く綺麗。

アーミー・ハマー演じる王子のポンコツ具合は癒し。
上半身裸のサービスショットが多めで良き。
ワンちゃんシーンが可愛すぎてにやけてしまう。誰が考えたの...最高じゃん。

7人の小人たちが盗賊なのが斬新。
それぞれ個性があるし、多数決シーンがいつも可愛い。

鏡のシーンがファンタジックで、意外と鏡が辛辣で協力してくれなくて面白い。

差別や偏見も考えさせられるようなものになっていて素敵。
白雪姫がなんの偏見も持っていないことと小人が周りに認められていく過程があるからより観やすいかも。
実際に小人症の方が演じているのも素敵。

ラストの歌がインド映画みがある。
凄い耳に残る歌。
「I believe I believe I believe I believe...」と永遠耳から離れない。

ゴキブリがバッタに...oh......。



⚪以下ネタバレ



姫はリンゴには騙されないし王子様に救ってもらうわけではない、女王は姫の美しさが憎いのではなく自分の老いや権力を失う恐れからの行動だし、王子は小人に対して偏見を持っていたしそれが間違っていたら謝ることが出来る。
この人間らしさがなんか好き。

白雪姫と小人の訓練時間と王子が復讐に来るタイミングがちょっと謎だったけど微笑ましかったのでOK。

ラストに小人たちのその後が描かれているのが好き。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。
鍋レモン

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