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ワン・デイ 23年のラブストーリーのabeeのレビュー・感想・評価

3.7
【今日は何の日? 7月15日のある日。
〜君と出会い、君と逸れ、君を想い、君との別れ】

ずっと気になってた作品でした。
予告ではなんか大好きな曲がテーマソングに使われていた記憶があったのですが、誰の曲かも覚えていないし、実際観たら知ってる曲などひとつもかからない。
…何故…⁇

それはいいとして、とても面白い見せ方をする作品でした。
2人の男女の出会いからの23年間を7/15という1日だけを切り取り、描いた作品。

なんとももどかしい作品でした。
互いに意識し合いながらも、敢えて友人という関係を続ける2人。
やっぱり君がいい、と思った時に君の隣には別の人がいて、君との距離が近づくと、わたしは他の人と一緒にいる。

そんな2人が迎える結末とは?

私は正直かなり衝撃的でした。

こんなキレイな作品でも衝撃的なシーンをキレイにしようとはしないんですよね。目を覆いたくなる部分もそのまま描くのです。
それが良いかどうかは好みの問題。
それでも最後まで爽やかな気持ちで鑑賞できる作品でした。

ただ、23年分の7/15を100分で見せるわけですから説明不足の部分もあり、特に2人が初めて会話を交わした1988年の7/15は何故そうなる⁇そして何故そこから友情に繋がる⁇と私は納得できませんでした。

しかし、最後の最後に1988年の7/16を描くことによって、これまで見てきた23年間の2人の想いが痛いほど心に流れこんでくるのですね。

ということで、恋愛には痛いことも汚いこともある。それは内面的なことだけじゃなく、愛しい人の見たくないほど痛々しい姿を見なくてはいけないこともある。
それを隠さずに見せてくれる、あまり日本にはない描き方をする作品でした。

それにしても、アン・ハサウェイのドクターマーチンに花柄のワンピース、デニムのジャケットといういかにもブリティッシュでキュートなコーディネートに、私も花柄のワンピースを買おうと心に誓ったのでした。
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